教育論に物申す!
大村はま 『教師 大村はま96歳の仕事』 小学館、2003年小中と義務教育を経てそして高等教育機関 (大学) に今いるわけですがこの長い期間にいくつもの 「試験 (テスト)」 というものを経験しました。国語の問題なら、漢字の書き取りからはじまり、文章読解、作文と続く。日本史ならば、暗記暗記ひたすら暗記。こんなテストを何も考えずただひたすら解いていたような気がするなぁ・・・まさに流れ作業。「作業」 だったというのはもしかしたらまさに正解なのかもしれないです。ここで、大学生としてのちょっとした疑問。例えば、国語の漢字問題10問。この問題を出す意図って何なんだろう?この文章読解を出す理由は?この良し悪しで何がわかるの?コレをはっきりと明快に答えられる教師って何人ぐらいいるかなぁ・・・でも、この本に言わせれば答えられて当然。いや、むしろ答えれない先生は免職だ! 的な意見。そうなんです。テストというものは、ただ順位付けに終わるものではなくあくまで学生のできる部分、できない部分をはっきりさせ今後の教育へとつなげていくための手段なんです。だからこそ、徹底的に問題を出す意図を考え抜きその説明責任を果たす必要が教師には求められるのである。今までの教育現場で、このような疑問を解消してくれた教師は当然ながら誰もいませんでした。だが、この疑問を明快痛快に答えてくれている本があります。それがこの本。国語教師大村はまさんの講演を文章に落とした本。今まで受けてきた教育ってなんだったんだろうって改めて考えさせられました。それだけこの本は、現在の日本における教育現場を危惧しています。この本で大事だなって思うところを一言で表すと、教師は学生以上に自己研磨し続ける必要がある。ということ。教育とは、次の世代を担う者を育成する重要な現場を監督すること。だからこそ、今の日本にいるすべての教師と呼ばれる人たちにこの本を読んでほしい。ものすごく勉強になりました。