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テーマ:私の読書(24)
カテゴリ:本
昭和史の10大事件 半藤一利 宮部みゆき 2015年
明治の日英同盟の背景は、独露同盟、仏露の強い結びつき、独と仏の結びつきへの危惧、英の孤立感があって、露の力を削ぐために日英同盟を計画したそうだ。日露戦争は、欧州の緊張の代理戦争だったそうだ。 中国の治安回復に出動した列強の中で日本の軍紀が立派で、英国は約束を守る国は他にないと認めたからだと読んだ事があるが、英も国益を画策したという訳だ。 昭和の三国同盟については、駐英大使吉田茂は反対していたが、陸軍が推進したと読んだが、外相の松岡洋右も日独伊に加えてソ連を加えるべく、スターリンにアプローチしていたそうだ。これは帝も承知していたと。 大政翼賛会で戦争意識を高め、戦争に突き進んでいったことを考えると、広田よりも自決した近衛文麿の方が責任があったと。東京裁判では、国民には罪がないような気分になっているが、国民が戦争に熱狂していたのは事実であったと。吉村昭も人々のこの変節への違和感を吐露していた。 独はソ連と協定し、ポーランドを分かち合い、裏切ってソ連に侵攻し、その果てに敗れるが、日は、日露戦争、ノモンハン、日ソ不可侵条約ときて、終戦仲介を託すも、裏切られて奪われたということか。 アメリカの社会主義者が日米戦争を仕組んだ 馬淵睦夫 2015年 「日米近代史」から戦争と革命の20世紀を総括す ロシア革命は、ユダヤ人救済の為に、ユダヤ系金融資本が支援したユダヤ革命と言う。ユダヤ資本は国際主義でユダヤ民族主義と国際主義を両立させ、他の民族を国際主義にすることを目指したという。社会主義は国際主義であると。 ロシア革命を称賛したアメリカのウィルソン大統領は、国際ユダヤ資本に操られていたと。ロシアの共産化をアメリカは支援したと。 フランクリン・ルーズベルトは、社会主義者の側近に取り囲まれ、もともと人種差別主義者で日本嫌いの性格であったと。スターリンに分け前を与えたのがルーズベルトであると。 中国をも共産化するのがアメリカの目的で、日本はそれの邪魔なので戦争をしかけて壊す戦略をとったと言う。アメリカは、1940年にフライングタイガーを重慶に送り、蒋介石の抗日を支援をしたが、アメリカは毛沢東を勝たせて共産化したかったと著者は言う。 日米関係を悪化させた元凶は、ヘンリー・スティムソンだと。たしか、原爆投下の時の老陸軍長官だ。また、ユダヤ大富豪のバーナード・バルークが黒幕だと。 日本人移民の排徐は、1913年の排日土地法、1924年の絶対的排日移民法などで強化され、対日戦争シナリオは、政府のオレンジ計画として仕上げられたそうだ。ドイツと戦争するために日本に戦争を仕掛けたと言う裏口参戦論は誤りで、アメリカが日本と戦争したくて仕掛けたのが真実と著者は言う。 よくわからないが、アメリカが日本を壊そうとして開戦を回避せず、最期通牒したのは、有馬哲夫、寺島実郎なども明らかと言う。 アメリカの戦争責任 竹田恒泰 2015年 戦後最大のタブーに挑む 原爆投下は終戦を早めたとするのは、フィクションと。人道的配慮をしない、軍事的必要性もない、一般市民を殺害した犯罪であることが、米側の事実関係から詳述されている。 動機は、引き継いだトルーマンがルーズベルトの決めたことを再検討しない事、開発に成功した原爆が戦争を終結したとしたかった事。そして、最大の理由は、原爆でソ連に優位に立つためと。 壮絶な戦いをした日米が強固な同盟関係にあることは人類の英知と著者は言うが、知れば知るほどやりきれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 1, 2015 02:23:16 PM
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