浮利を追わぬ農業 2022.3
道法正徳さんの指導を受けることができました。「マルノウのひと」、「野菜の垂直仕立て栽培」を読んでいましたが、直に講義を聞き、その実地剪定をみせてもらうと、ただただ感心するばかりでした。 説かれる技術と理論は、長年の実地観察と実証栽培により編み出されたことがよくわかり、現地、現物に立脚した本物の凄みを感じることが出来ました。技術的根拠と実証事例、その技術を活用した農業経営を聞くと、自然農法は、科学して進歩している明るい事業に思えてきました。 道法さんは、噂通りに気さくで愉快で楽しい磊落な人柄でしたが、事実と事象に真摯に向き合い、真実と本質を探求し続けているのがよくわかりました。 肥料栽培の現実、有機栽培の正体、無農薬栽培の限界を聞くと寒くなりましたが、それらを克服して、「トヨタのように品質向上とコスト削減を同時に実現して、旨くて喜ばれて儲かる農業をするんだ」と説かれると、市場で堂々と勝負する健全な資本主義経営を農業でできるんだと、鼓舞されているような気がして、「道法スタイル」が説く農業は、浮利を追わぬ三方よしの事業と思いました。 自然農法は、やり方次第、日本の農業の未来に明るい気持ちになれました。