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テーマ:舞台(13)
カテゴリ:本
吉村昭が描いた尾崎放哉の破滅的な人生の終焉の地が小豆島。対岸から遠望しても大きな島だった。この島の庵で僧の慈愛を頼りに最後を遂げる描写は壮絶だ。
俳人の常軌を逸した振る舞いは、常人には到底伺い知れないが、現実に存在したその人格は、瀬戸内海の島で最後に救われたと思いたい。 穏やかな内海の一日の終わりは、輝く海が漆黒の闇に消えていく静かな時間だったのだろう。激しい破滅的性癖もこの闇に包まれて静まったのだろう。 ベタに凪いだ海とその先の島々をみながら、塩田や漁が活況であった時代の人々の心根を思った。 別窓表示 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 1, 2024 08:08:32 PM
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