490999 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

Happy Valley Blog

Happy Valley Blog

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Recent Posts

Comments

araiguma321@ Re:隈研吾 CLT(直交集成板) 半年後 2024.9(10/12) そうですねぇ、木造建築に二の足を踏むよ…
うしまる@ Re:隈研吾 CLT(直交集成板) 半年後 2024.9(10/12) 「那珂川町馬頭広重美術館」の画像とか、…
araiguma321@ Re[1]:般若寺温泉 2024.10(10/02) うしまるさんへ 災害被害がやみませんね…
うしまる@ Re:般若寺温泉 2024.10(10/02) おおー、侘び寂びのあるステキな般若寺温…
araiguma321@ Re:カエルの棲家 2024.7(07/14) ほんと、どうやって潜り込んだんでしょう…
kiki ☆@ Re:カエルの棲家 2024.7(07/14) もの凄いかくれんぼですね!! どうやって…
araiguma321@ Re[1]:iPad 用スタンドの補修 更新 2024.6(06/15) うしまるさんへ ご察しのとおりでして、…
うしまる@ Re:iPad 用スタンドの補修 更新 2024.6(06/15) こういう工作はつくってる時も楽しみのひ…
araiguma321@ Re[1]:蛍 2024.6.6(06/06) うしまる@さんへ 多い時には、シンクロ…
うしまる@@ Re:蛍 2024.6.6(06/06) 自宅のそばで蛍がみれるなんてステキです…

Free Space

新聞の堕落: 朝日の「記事」はどこまで信じられるか朝日誤報事件と現場の真実
職務への献身: ポーツマスの旗、冬の鷹、間宮林蔵、白い航跡、光る壁画
崇高: 、共に在り、原千畝、争解決人、色の魂、クター・ハック、跡のリンゴ、メリカ本土を爆撃した男、本国最後の帰還兵、容所から来た遺書、れる星は生きている
電力の振興と宿命: 高熱隧道、死の淵を見た男、電力と震災、田調書を読み解く
伝承なき悲劇: 津浪と人間、天災と国防、三陸海岸大津波、関東大震災、京都市計画の遺産
石油の呪縛: 海賊とよばれた男、綻びゆくアメリカーディーン・プライス、勁草の人
組織の真贋と航空: Jal再建の真実、推定脅威、虹の翼、永遠の0、零式戦闘機、劇の発動機「誉」、海に消ゆ、ンダジェット
専断の惨禍: 白い航跡、イス諜報網の日米最終工作 
敗者の法理: プリズンの満月、"この命、義に捧ぐ"、やくざと芸能と 
鎮魂: 慟哭の海峡、烏の浜、者たちは海に向かった、首の記憶、の墓標、ンジェルフライト
高水準言語としての日本語 日本語の科学が世界を変える 日本語を作った男
本づくり: "紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている"、舟を編む、書になった男
闇にかかわる: 闇の絵巻、闇のひらめき、生をいじくり回してはいけない
停滞: メリカ、Average is Over(大格差)、活過保護クライシス、録!熱血ケースワーカー物語、方消滅、院消滅、京劣化、境の人びと
再生: ローマ法王に米を食べさせた男、井モデル、陸資本主義、い物難民を救え!、張再生市長、じめての福島学、るさとをつくる、・観光立国論、えは必ずある、園回帰1%戦略
資本の堕落: 世界を操る支配者の正体、倒れゆく巨象、簿の世界史、Predator Nation(強欲の帝国)、End This Depression Now!(さっさと不況を終わらせろ)、The Great Devide(世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠)、んがり、幕、り捨てSONY

Favorite Blog

日帰りドライブ20… New! 潮彩きらら 祥吉さん

いいお肌の日 湯元… New! 湯元榊原舘さん

CokeSTUDIO Live - 2… kiki ☆さん

デバイスの有効化・… quanta511さん

開聞岳に吊るし雲 かずやんの旅日誌管理人さん

DJI ドローン 10年史 Canon Boyさん

秘湯、名湯!日本全… rururu_greenさん
パクス・ジャポニカ… たけB777さん
出羽の国、エミシの… TERRY2015さん
伊賀へいらっしゃい さんけんろうさん

Freepage List

Category

Archives

Feb 2, 2016
XML
テーマ:私の読書(15)
カテゴリ:
五色の虹 三浦英之 2015年
満州建国大学 卒業生達の戦後

 石原莞爾の試案で設立が計られ、辻政信ら中心に骨格ができた6年制全寮制の給付金のある無料のエリート大学が新京に設けられていたそうで、驚いた。五族協和の理念で、日、中、朝、蒙、露、台の学生が集まり、言論自由で開学されていたそうだ。開戦、敗戦で激しく破綻した訳だが、卒業生同志の思い入れが永い年月をへても残ったそうで、惨事の中の奇跡のようにも思えた。

 1400名の卒業生は、戦後、それぞれの母国で過酷な運命に晒されて生き抜いた姿が語られており、胸にせまる。それぞれの民族のおかれた闘いの中で、艱難辛苦の人生が記録されていた。母国への思いと、同窓生への思いは、異次元でありながら、大切にする思いに差がないことに感動する。類、種、個の、種は異なる者でも、個は親愛しえるかのようだ。

 同時期に激論しあい、許し合った、相互の思考差を確認し合った人々のようだ。時を隔てても相互の親愛は残るというものだった。
 敵、味方、裏切り、密告、拷問、解放、いずれも強烈な人生が語られていたが、その経験を経ても思考差を尊重し合える人格は、とても崇高だ。
 若者が異民族と競い合う経験をすると言うことは、安堵のない場ではあっても人間としての力を深められるようだ。



最終戦争論 石原莞爾 1940年

 日本の敗戦の姿を描き切ったような想像を開戦前年にしていたとはなんとも驚く。わかっていても力を使える立場になってしまうと、冒険的で楽天的で運命的思考になり、忍耐と苦痛を配下に強要することに抵抗がなくなってしまうものなのか。

 空想的な文明史観の果てに戦争を計画していたとすると、科学的軍事学も毒になってしまうと言う事か。異民族が和するとはどういう状態をつくりだせばよいのかといくら思考していたとしても、資本の蓄積の劣る民族を蒙昧として蔑視する限り、自身の思考と行動の下での生産を他民族に強要することが正義となり、貢献と思うのが必定だったのか。

 武力をもって覇権争いを始めれば、最終戦争にまで果てしなく、耐え抜いた者が優者になると達観するのか、それとも、そんな勝者はおらず決してすまいと決意するのか、どっちをとるかで未来は変わるのか。そうではなくて、力比べの勝者と敗者があるだけなのか。国益の確保を念ずる国がある限り、収奪の応酬はなくならず、報復を抑制できる国は存続できないというのが、人間の歴史なのか。

 本領安堵のない世界であったようだ。これからはどうなのか。


流離人 浅田次郎 2014年
さすりびと

 日本海側を走る列車内で、さすらう老人が満州に学徒徴用された陸軍少尉時代を独白し、「心配する者を持ちません。どこかでふいにおしまいになればいいと思っています。」と言い、鄙びた漁村の駅で下車していく。

 南満州鉄道と東清鉄道を本隊を追ってさまよいつづける老将校、奉天、新京、チチハル、ハイラルと赴任途上の青年士官。青年将校が出頭先ごとに次の地を示されて転々とする度に、老将校に遭遇し、「戦が終わるまで迷っておれ。」との老将校に従い、戦列に加わらぬ者への怒りを忘れて生き残ることを選んだ話。

 人が消耗品であること、建国が幻であることをあばいているかのような、もの悲しい物語だった。


蚤と爆弾 吉村昭 1970年

 ハルビンの奥の草原に広大で巨大な隔離施設を設け、3つの滑走路を備え、細菌兵器の人体実験、野外実験、培養・製造、保管が繰り広げられたそうだ。ソビエト侵攻により、発覚を恐れ、自ら爆破・埋設隠滅・閉鎖するまでに犠牲者は3千人に及ぶらしい。従事していた科学者、軍人、軍属も3千人らしく、アメリカの原爆開発には及びないが、同類の残虐無差別殺戮兵器の開発が実現、成功していたそうだ。

 いち早く、日本に帰還した関係者達は戦犯を懼れ、口を閉ざし、互いに顔を背け合って生きていたらしい。

 五族協和の理念と、大量無差別殺人兵器開発の論理が、同時にあったわけだが、殺戮手段の科学的探求欲を実現しきる恐ろしい所業には、理念と行動が破綻していても行動を正当化できる人間の欺瞞に満ちた性根が露呈している。

 建国大学の設立も、施政手段としての教育を社会科学的に探究した結論であったのかも知れない。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Feb 6, 2016 12:02:53 PM
コメント(0) | コメントを書く
[本] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X