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2005年06月11日
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カテゴリ:記憶の宝箱


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(ある梅雨の記憶・その1)



梅雨が近づいて来た。

梅雨と言えば、あることを思い出す。

信じられないような、本当の話である(別に怖い話ではない)。

東京は、新宿歌舞伎町でのある日の出来事である。



当時、私は新宿に住んでいたので、休みの日は新宿界隈を一人でぶらぶらするのが好きであった。

伊勢丹に行って、一人で服を選んで、欲しくもないのに、女店員に「すてきですよ。お似合いですよ。これ着ていけば、モテモテですね(*^。^*)」とか言われちゃうと、ホイホイ服を買っちゃうのが日常茶飯事であった。

今から、思えば、デパートの店員さんも、私のような美青年が一人で買い物に来ているので、ナンパしていたのではないかと思うのだが、ま、定かではない・・・

その日も、丸井で調子に乗って服を買ったあと、家までバスで帰ろうとバス停に向かったのだが、あいにくの突然の土砂降り雨。

梅雨時だったせいもあり、いくら天気がいい日でも、私は傘を鞄に入れてあった。

この習慣は、今でも、続いており、傘を鞄に入れているといれてないとでは、行動の決定に時間を取らなくてすむ。

家を出るときとか、会社を出るときとか、空を見て、ああ、雨が降るかな?傘があった方がいいかな?どうしようかな?
・・・なんて迷うんだったら、普段から傘を持っていればいいわけである。
そうすれば、余計な心配はいっさいしなくてすむのだから。

というわけで、犬猫に雨が降っている新宿をバシャバシャ歩いて、バス停に向かったところ、当時の都バスのバス停は、今のように親切に屋根がついているものはほとんどなくて、もし傘を持っていない場合、こんなときはずぶぬれ覚悟で並ぶか、離れたところの軒下で雨宿りしながら、バスを待つしか無い。

運悪く、そんな雨宿りスペースが近くに無いバス停は悲惨である。

つまり、前者である。

悠々と、ある意味傘を持っていないであわてて走っている人々をよそ目に、バス停に並ぼうとしたら、一人、傘をささずに(って、持っていないわけだから)先に並んでいる人影がいた。

人影である。

あまりの土砂降りなので、目前に立っている人も人影に見えるくらいだったのである。

おっと、その人影は、うら若き乙女、女子高生ではないか。

実は、その頃は「女子高生」というのは、あくまでも「単なる女子高生」であり、今風な「女子高生」とは響きが違った。
「幼稚園児」と同じようなものだったのだ。

いや、何を言っているのか、自分でもわからなくなって来たが、つまり、当時は、バス停に一人女子高生がいても、私にとってはただの子供でしかなかったわけである(・・って、いまは、ちがうのか??)。

だから、何の意識も無く、自然に、傘をさしだして、「いれてあげるよ」と声をかけたのである。

これが、今だったら、大変である。

ギンギンに色っぽい、渋谷センター街あたりの一人たたずむ女子高生に「いれてあげるよ」なんて、声をかけたら、犯罪である。

数十年前の出来事だから、犯罪にはならない。

でも、その女の子はさすがに、突然、丸井の買い物袋をぶら下げた美青年から声をかけられて、ドキッとしたようで、「あ・・」と、お礼を言おうとして言葉が詰まってしまったわけである。
(ちなみに、そのときの私は、美青年だったかどうかはともかく、今より体重が、半分くらいは違っていたので、少なくとも「デブ」ではなかった)

どうせ、新宿は都会だからバスがすぐ来るので、気まずくなる前に、バスに乗れると思ったのだが、これが実にタイミングよく、突然の大雨のためか、バスがなかなか来ない!!

じっと、女子高生と休日のサラリーマンと沈黙のときが流れる。


しかし、そのうち、やっとバスが来た。

傘を閉じ、バスに乗ろうとしたら・・

げげーっ!!

バスは超満員ではないか!!

こういうときは決まって、バスのスピーカーから「すみませーん、出口から乗ってくださあーい!」と言われるのだ。

東京のバスは、ほとんどが、前乗り・料金先払い・真ん中のドアからおりる方式である。

でも、ラッシュアワーとか混んでいるときは、前がぎゅうぎゅうになり、後ろから乗せることもある。

突然の大雨は、バスの到着を遅らせるどころか、土曜の昼時にラッシュアワー並みのお客を乗せることになる。

つまり、私と相合い傘をした見ず知らずの女子高生は、今度は、ぎゅうぎゅうのバスにわたしと一緒に乗ることになった。

あの、いつぞやの、満員電車回避不可能合法痴漢状態である。

こっちは全然ぬれていないけど、一瞬傘もささずにバス停にたたずんでいた女の子はずぶぬれである。

ましてや、乗客の奇異な目!!!!

いかん!
この人たち、みんな、俺が、女子高生をナンパして、歌舞伎町のいかがわしいゾーンでひとときを過ごしてしまったため、彼女が涙目になって(ずぶぬれなので、泣いたあとみたいに彼女は見えてしまっていた)、沈黙のままオレに寄り添っていると思っているのではないか!!

やばい!

と思って、力ずくでも、満員バスの中で身をよじって、その女の子から離れようとした私に、逆に、女の子がさらに寄り添った!!

こ、これはーーー!!!???


(つづく)






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Last updated  2005年06月11日 19時08分56秒
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