人間の、そして生命の原点の国、インド。
そこで、私が見たものは・・・
ワシのインド紀行・その3
カルカッタの象徴、巨大鉄橋ジョホール橋をカメラで撮っていた私に、警官が駆け寄った。
「こらあ!!ここは、撮影禁止だぞ!!」
「へ?」
な、なんで、写真とっちゃいけないの??
なんでも、ジョホール橋は、軍の管理下にあるため、むやみやたらに写真を撮っちゃいけないそうなんだ。
だから、あんまり有名じゃないのか・・
一緒にいたインドの人たちが、警官に弁明してくれた。
「いやあ、このあんちゃん(この頃は、私は、あんちゃんだった)、なーんにもわかっちゃいなくて、ほら、俺たちが、列車の切符買っている間に、勝手にふらふら歩き回っちまってさあ。悪意はないから、勘弁してやってよ。」
とか言ったかどうか、わからないが、
普通なら、フィルム没収のところを、お咎め無しですんだのであった。
湿気と熱気でムンムンしたカルカッタを後にして、私は、寝台列車に乗った。
日本から、飛行機の乗り継ぎで疲れているが、もうひと乗りしないと目的地には着かないわけである。
カルカッタから4時間ほど、寝台で寝転がっていると、さすがに、外は暗く、しかし、なぜか活気のある「ジャムシェドプール」という駅に着いた。
もはや、カルカッタが都会なら、ここはど田舎。
ちなみに、インドで都会と言えば、やはりデリーとかムンバイ(もとボンベイ)なんだろうが、私は行ったことが無い。
カルカッタは都会とはいえ、ビルらしいビルなんて建っていなくて、雑踏で出来上がった街という感じだった。
あれから、20年が経っているが、少しは変わっているのだろうか・・?
ジャムシェドプールでは、向こうの企業のゲストハウスに泊まった。
ベッドもあり、ポットもあり、芝生の庭がある、インドのホテルで比べると上等の施設であろう。
やっと、ベッドで休んだ私は、次の日から早速仕事。
夜は思ったより涼しく、過ごしやすかったが、朝は、日が昇ればどんどん気温が上がって行く。
まあ、カルカッタほどは上がらないのだが。
向こうの会社の代表が、彼らの社内をひととおり案内してくれて、「サムズアップ」というコーラを飲みながら、打ち合わせ。
「これこれ、こうしたいんですが・・」
インドでの会話は、英語。
それも、彼らも下手な英語で、こっちも下手だから、困らない。
「フン・・」
現場の代表が、首を横に振る。
がーん・・
ウーム、ダメなのか・・
じゃあ、
「じゃあ、こいつとこいつは?」
「フーム」
またもや、首を横に振られた。
「???」
おいおい、みんなダメかよ。
「それじゃあ、こことここはどうですか?」
「フンフン」
彼は、相変わらず、首を縦に振らない。
またまた、首を横に振られた。
交渉が交渉にならない!!
約束が違うぞ!!?
これじゃ、仕事にならんじゃないか???!!!!!
ここまで、来て・・・
どーする!!???
(つづくーっ!)