つ、ついに、出たアアァァーーーーっ
恐怖の双生児老婆!!!
ワシのインド紀行・その13
カルカッタ追撃篇5
ここから読んだ人は、ほとんど何がなんだかわからんでしょうから、最初はここです。
初めての方はここからどうぞ!
(^_^;
カルカッタの町外れにある中華料理屋。
双子の美人姉妹がまかなっていると言われて、その香気に魅入られて、誘蛾灯に集まる蟲のようにやって来た私たちを待っていたのは、60年前は美人だったのであろう、というか今となっては美人だったのかどうかわからんくらいしわくちゃで腰のひん曲がった二人の老婆だったのである。
「いらっしゃいませ」
もちろん、英語である。
でも英語が話せるのは、ウエイターみたいな若者であった。
とにかく、ビールである。
インドで飲んだビールは、おいしいんだが、栓を開ける前から、液体の中に浮遊物が漂っている。
(瓶が、日本みたいに茶色くない透明である)
まあ、酵母なんだろうと思って飲めば気にならない。
決して、まずくない、むしろおいしいビールである。
「エーと、じゃあ、野菜炒め、春巻き、青椒肉絲・・」
あらん限りの思いつくもの、あるいはメニューの英語名で何となくわかるものをテーブル一杯に頼む。
よたよたと老婆が大皿を運ぶので、思わず、自分たちで料理が出来上がるカウンターに取りに行く。
その度に、おばあさんは「さんキュ、さんキュ」と、頭を下げる。
当然のようにあるカレーも頼んで、ヌードルとチャーハン、甘いデザートとフルコースである。
テーブルの上のビール瓶は6本くらいになっていた。
昨夜の、高級ディナーとは打って変わって、場末のチャイニーズ萬漢全席プラスインド料理で、満腹を通り越して、膨満腹である。
で、お勘定である。
しめて、1700円・・・
これだ。
これこそ、インドの物価の安さである。
昨夜の予算オーバーがしっかり帳尻を合わせられた。
やれやれ・・・
妊婦のように膨らんだ腹を抱えて、再びカルカッタのくらい夜道をぶらぶら歩いてホテルに戻ったのであった。
鼻歌を歌いながら・・
次の日に待ち構える悲劇は想いもよらず・・・
朝・・。
カルカッタ最高級ホテルの朝・・・
窓を開けると、実は下に見えるのは市場のドヤ街。
朝食を食う前に、みんなで冷やかしにいく。
やはり、インドはカレーと紅茶である。
そして、香辛料が安い。
サフランなんて、袋に一杯で、100円位だ。
自分で使うはずもないのに、思わず買ってしまう。
ウーム、スーツケースはお土産で一杯だ。
今日は日本に帰る日・・・・・
・・・・
のはずだった!!!!
(つづくーーーーっ!!!!)