見えざる脅威が見えてきた
「スター・ウォーズ・サーガ」完結記念『スター・ウォーズの想い出サーガ』 (サーガ6・見えざる脅威) ときは、1999年。ついにその時が来た。じつに、1983年の「ジェダイの復讐」以来、16年ぶりにスクリーンに20世紀フォックスのマークが映え、ルーカス・リミテッドのロゴ(昔はロゴではなく単純な文字だった)、そして、Long long ago...In a galaxy far, far away...昔々、はるか銀河系の彼方で・・じゃあーーん!!!!という、おなじみの「スター・ウォーズ」のマーチにのって、タイトル・ロゴが宇宙空間に現れ飛んでいく。「ああ、また、この音楽と、このタイトルに会えたんだなあ・・・」私にとっては、映画への期待よりも、古い友人に、16年ぶりにあった気分であった。「STAR WARS Episode I:Phantom Menace」の開幕である。このタイトルが発表されたときには、日本のファンの間では、日本での題名はどうなる?と諸説紛々だった。Phantom Menace ??「幻想の脅威」「見えざる脅威」「まだ見ぬ脅威」ここらへんが、まあ、ちゃんと翻訳してみた予想だった。では、もっと意訳してしまえば??「暗黒の黎明」「暗黒の夜明け」「暗黒の誕生」「伝説の始まり」なんていうのもあった。しかし、意訳はありえないのである。なぜなら、各国での公開題名に関してもルーカスがチェックして決めることになっているのである。Phantom Menaceと、かけ離れた題名はあり得なかった。で、結局、ご存知の通り、決まった邦題は・・「スター・ウォーズエピソード1/ファントム・メナス」そのままじゃねえかよ!!!それにしても、「ファントム・メナス」と言われて、意味がわかる人が何人いるのか?これは、日本の配給側も、ルーカスに文句を言ってもいいところではなかったか?少なくとも「スター・ウォーズ」「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」「スター・ウォーズ/ジェダイの復讐」・・と、連なってきた題名で、「ファントム・メナス」はないだろう。前にも書いたと思うが、実際、全て出そろったものを並べてみると、「ファントム・メナス」「クローンの攻撃」「シスの復讐」「新たなる希望」「帝国の逆襲」「ジェダイの帰還」どうひいき目に見ても、一番最初の題名は、おかしい。「ジェダイの復讐」が「ジェダイの帰還」に変えられたように、ぜひそのうち「見えない脅威」か「見えざる脅威」に変えていただきたいところではある。さて、題名の不明確さはともかくにしても、ダース・ベイダーの誕生を描くシリーズは開幕したわけである。エピソード1が公開された時、誰もが、2005年に公開されるであろうエピソード3のラスト・シーン、ダース・ベイダーの登場を期待していたのだった。(つづく)