病棟レクリエーション
僕は病棟レク係というものに任命されている。作業療法とは別で患者たちの楽しめるイベントを企画して実行セヨという係だ。とはいえ精神科で慢性期病棟の患者にとっての希望は『何もしたくない』なのだ。特にウチの病院は運動場もなく活動量は著しく低下しそれと共に意欲も落ちてくる。そんな人たちが自発的に『こういったことがしたい』という希望はない。とはいえ任命されている以上何かしないと師長もうるさい。そこで今日は天気も良いので屋上で15人ほどの患者を引き連れて野球や大きなビーチボールでバレーボールなどをした。最初は嫌がっていた患者たちもボールを追いかけたり打ったりしてるとなかなかに嬉しそうな表情になる。気付けば僕ら職員も一緒になって楽しんでいる。本当は精神科においてこういった活動が大切なんだろうけど看護師が行ってもコストが下りないようになりそういうことは全て資格を持った作業療法士の仕事に任される。その作業療法も色々考えてはいるんだろうけど幼稚園のお遊びみたいなものばかりでワンパターンである。ただ名前を呼んで返事をすれば参加したと見なされコストが加算される。コストと効果 どっちが大切なんだか・・・。