日系のお客様。
昨日のフライトではあるお客さまに会いました。 前方で仕事をしていなかった私はその方には気がつかなかったのですが乗客名簿を見ていたら日本人らしい名前があったので(あぁ日系人なのかな)くらいにしか思っていなかったのですが、前方のラバトリーをチェックしていたらその方が見えました。 私:『待っていただいて有難うございます。 どうぞ。』とちゃんと英語で言ったら、お客様:『あなた日本語話せるの?』とそのお客さま。 私:『えぇ、日本人です。』お客様:『私は2世なんだけど、この会社で日本人が働いているなんて思ってもみなかったわ!』私:『私も、まさかこの会社で働くとは思ってもみませんでした。』と会話が弾みました。 風貌からどことなく元客乗っぽいかも、と思っていたら何と昔、今は無きPanAmで働いていたそうな。 その後は飲茶の街ベースでそこの航空会社で働いた後辞めて現在に至っているそうです。 やっぱり経験をつんだ方はオーラが出ている、と思った瞬間でした。 その後、フライトが長かったこともあり、かれこれ1時間も話し込んでしまいました。 もし機会があればまた空の仕事に戻りたいとおっしゃっていたのですが、PanAmの時代は空の黄金時代とでも呼ばれるべく、今とは大きな違いがあるんですよ、と言ったら『確かに安くなったし、それなりの時代になってしまったわよねぇ。 ファーストやビジネスのサービスなんかは今とは比べ物にならないくらい良かったし。』とおっしゃっていました。 私も今の時代もそうであったら良いのに、と思う反面、もし自分が航空業界にいなかったらきっと自腹で海外旅行なんて夢のような事だろうと思ってしまいました。 確かに大量輸送と呼ばれるべく、大型機が次から次へと参入してきてそれに伴って価格競争も激しくなる一方で、クビを切られてしまうクルーが大勢いることを考えたら、本当に良いんだか悪いんだか、判らなくなってしまいました。 でも一昔(もしくは二昔)前の航空業界で空を飛ぶ仕事をしてみたかったというのは変わりませんが...。 ファーストクラスで自前で世界中を飛びまわれるような身分になってみたかったということも...。 でも色んな背景を持ったお客さんが世界を旅行できるような時勢になって見聞を広められるようになったのは良いことでしょう。 【終】