インド系IT企業で働くSEの日記

今、インドのシン首相が来日中です。
これに関して、ハイデラバードの地元紙に記事がありました。
以下、記憶をたどりつつ要約します。

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　日本は中国との間に尖閣諸島の問題があり、インドとの関係を強化しようとしている。中国もまた、日本の動きを横目に、インドとの関係を改善しようと動いている。
　しかし、インドと中国との間にも領有権の問題があり、また中国とパキスタンとの親密な関係があることを考えれば、中国と蜜月の関係を築くのは容易ではない。一方で日本との間には政治的な懸念事項が少なく、経済的には補完関係にある。
　日本は経済が停滞し、成長するインド市場でのビジネスチャンスを求めている。インドはインフラの整備が追いつかず、日本の投資や技術を求めている。
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日本とインド、中国とパキスタン、「敵の敵は味方」の論理に従ってそれぞれが組むという政治的なパワーゲームは横に置くとしても、経済的に日本とインドはまさに補完関係にあり、関係を強化すべきであることは記事の通りでしょう。

日本側の事情は今更言うまでもありませんが、インド側も急速な経済成長と人口増加にインフラの整備が追いついていないのはこれまた事実です。
とにかく停電も断水も多く（暑い時期になるともっと増えるらしいです）、市内は慢性的に渋滞しています。

原子力は日印間で唯一の懸念事項でしょうか。
インドは原子力発電に関する技術協力を日本に求めていますが、被爆国日本では核に対するアレルギーが強く、核兵器を保有しNPTに加盟していないインドへの技術協力を反対する声も大きいようです。

普段接しているインド人の同僚は知日派・親日派ばかりですが、そもそも日本の顧客向けのプロジェクトにいる人達ですし日本語を話す人や日本に行ったことのある人が多いですから、平均的なインド人の対日感情とは違うでしょう。
実際、サティヤムでも日本向けビジネスの規模は全体の2％程度で、残りのほとんどは欧米向けですから、日本の存在感は大きくありません。

もっともっと、日本とインドの関係が深くなっても良いはずです。
そうなれば、今回インドで仕事をした経験が今後のキャリアに役立つ場も増えるでしょうし、個人的にもありがたいのですが。