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カテゴリ:インド一般・時事
今の部署では、同僚の約3割が女性です。
昨年配属された新人4人は、皆女性です。 日本のIT企業に比べ、インドのIT企業は女性が多いように感じます。 結婚したり子供ができたりしても、仕事を続ける女性が多いようにも感じます。 僕の日本での元上司(インド人)は、外資系金融機関に勤める奥さんがシンガポールへの転勤が決まったため、彼もシンガポールへの転勤を願い出て、家族でシンガポールに引っ越していきました。 ある同僚は、コンサルティング企業に勤める奥さんがアメリカへの転勤が決まったため先に単身アメリカに渡り、彼も後を追うように会社を辞めてアメリカで職探しをしています。 日本では妻の側が夫の仕事の都合に合わせるケースが、逆のケースより圧倒的に多いと思いますが、インドでは必ずしもそうではなさそうです。 このことからすると、インドは女性の社会進出が進んでいて女性の人権が尊重されているようにも見えます。 でも、どうやらそれは都市部の中流層以上の人達に限られた話のようです。 最近のインドでのニュースによれば、インドでは新生児の内で女児の占める割合が不自然なほどに少ないとのこと。 医師が両親に胎児の性別を知らせる知らせることは法で禁じられているものの、実際にはかなり行われていて、女児の場合は中絶してしまう例が少なくないそうです。 女児が嫌がられる原因の一つに、ダウリー制度があります。 結婚の際、結婚式の費用や嫁入道具など、妻の側に多額の金銭的負担が求められる制度です。 結婚後は夫に食わしてもらうのだから、結婚の際に妻は相応の負担をすべき、という考えでしょうか。 「娘3人で家がつぶれる」とか言われることもあるようで、まるで名古屋のようです。 妻の側が十分な負担をできない場合は結婚できなかったり、結婚できても結局追い出されてしまったり、酷い場合には殺されてしまうこともあるとか。 これでは、インドで女性の人権が尊重されているとは到底言えません。 インド政府は問題の元になっているダウリー制度も法律により禁止しているそうですが、農村部では特に、長年行われてきた慣習はそう簡単になくならないようです。 都市部でITの仕事をしながら暮らしているとあまり意識しませんが、現実のインドはまだまだ保守的です。 インドではこういった慣習に加え、宗教やカーストも重要視されるため、外国人とインド人の結婚はかなりハードルが高いと思われます。 外国人は、カーストに属さない(≒低カースト)と見なされます。 男性は自分より低いカーストの女性との結婚が許されることもありますので、インド人男性が外国人女性と結婚することはあり得ます。 ですが、女性は自分より低いカーストの男性との結婚が基本的に認められないため、インド人女性と外国人男性の結婚は多くありません。 途上国では、国によって程度の差こそあれ、先進国の男性はモテることが多いのですが、インドではさっぱりモテません。 インドは、世界で一番日本人男性(というより外国人男性)がモテない国かもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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