カテゴリ:原子力発電
内部被曝に関する話題の3回目として、アーネスト・スターングラス博士の講演記録をご紹介します。低レベル放射線の危険を長年にわたって調査・研究している方です。 スターングラス教授のお名前は、昨日ご紹介した書籍、「内部被曝の脅威」-原爆から劣化ウラン弾まで、の第2章(肥田舜太郎氏執筆)に登場していて、僕はそれで初めて知りました。肥田氏はスターングラス教授と出会ってその著書を読み、「眼を開かれた」と書いておられます。 そこでネットをいろいろ見ていたら、このスターングラス博士が2006年に初来日し、講演会を開いていたことを知りました。2006年3月に青森で行われた講演内容が、インターネットで詳細に見ることができます。この講演がすごいです。核実験で生じた放射性降下物や原子力発電所による健康への影響について、驚くべき内容が語られています。 http://1am.sakura.ne.jp/DEW/Fukushima/dic/exposure.htm
もうひとつ蛇足ついでに、 スライド7と8のストロンチウムの量についても触れておきます。スライド7は7~8歳の乳歯中に含まれるストロンチウムの量の経年変化です。核実験の時代 に増加し、核実験が終わって一度減少傾向になったものの、その後再び増加傾向に転じています。この増加がおそらく原子力発電所による影響であろう、という グラフです。 そしてスライド8は、ある原発からの距離と、ミルク中のストロンチウムの量のグラフです。原発に近いほど多量のストロンチウムが含まれていることが示されています。 このようにスターングラス博士の講演は、原子力発電所、それも、事故なく普通に運転している原子力発電所が、核実験による放射性降下物と同じように、アメリカの住民の健康に確実に悪影響を及ぼしている、ということを明確に伝えてくれています。 原子力発電所から排出されるごく微量の放射性物質による内部被曝。
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Last updated
2011.04.15 00:16:34
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