カテゴリ:きらクラ!
BGM選手権、2月21日のお題は佐藤信の「うた」でした。
「うた」って素晴らしいです。喜びも、悲しみも、苦しみも、歌が寄り添い、歌が慰め、歌が支えてくれるから、人は生きていけるのだと思います。その「うた」とともに生きる半生をなつかしく振り返っているようなお題ですので、郷愁を感じさせるゆっくりした曲が似合うかと思いました。 しかし最後の段になって「たたかい」が出てくるのが、このお題の難しいところです。もちろん、全体が郷愁的な色彩で一括りできるので、最後まで同じ雰囲気のBGMも似合うかとは思いましたが、今回は、「たたかい」の段で文章の雰囲気が変わるのに合わせて、雰囲気が変わる音楽をあててみたいと思いました。そこで投稿したのは、クララ・シューマン作曲の、ピアノ三重奏曲ト短調作品17から、第三楽章アンダンテです。音楽はしっとりと始まり、さまざまな情念をはらみ、光と翳が交錯しながら進んでいきますが、最後の方で曲調が一転し、決然とたたかいに臨む雰囲気になります。 曲調が変わるタイミングと、文章の変化のタイミングを合わせる必要上、演奏のテンポがかなりクリティカルです。テンポ的にぴったりの演奏は、たとえばこちらになります。 https://www.youtube.com/watch?v=LQI_U7kZdng このビデオの9秒ほどから音楽が始まります。18秒のあたり(つまり音楽が始まってから9秒ほどのところ)から朗読スタートですと、丁度「歌はどこで憶えた 立ったままで憶えた」あたりで曲調がぱっと変わって、良い感じになります。 それにしてもこんな素敵な曲を書くなんて、クララの才能はすごいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[きらクラ!] カテゴリの最新記事
|
|