5月1日のきらクラは、5月の始まりにちなんだリクエスト、ルネッサンスの作曲家トーマス・モーリーの軽やかで心躍る合唱曲「今や5月」で始まりました。
きらクラ!DONの正解曲は、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調第一楽章でした。中学の音楽の先生の指導で、先生がピアノを弾き、皆がそれぞれ思い思いのパートで、この曲を演奏したこと、この曲が自分の音楽人生の扉を開けてくれた、というお便りがありました。ユニークな素晴らしい指導をされた先生ですね。それから昔ヴァイオリン発表会でこの曲を弾いたが、出だしのテンポをつかむのを失敗し、ものすごく速い演奏になってしまい冷や汗をかいたというお便りもありました。真理さんも、学生時代、同級生からヴァイオリンを借りてさわりを練習した、それほど誰もが憧れる曲だ、ヴァイオリンという楽器の音色に本当にマッチした音楽だ、というお話をされていました。
ニアピンがありました。モーツァルトの交響曲第40番ト短調 第一楽章冒頭。ふかわさんもこれだと思っていたそうです。ステッカーはなし。
ドビュッシーのフルート、ヴィオラ、ハープのためのソナタを聴いて、初めて聴いたのに懐かしい感じがして、なぜか三好達治の詩「甃のうへ(いしのうえ)」が浮かんだ、というお便りがありました。ふかわさんは、この曲を聴いて、映画「ミツバチのささやき」の光景が浮かんだということでした。スペインのビクトル・エリセ監督の第1作、素敵な映画でした。。。ところでこの曲は、第1回BGM選手権で採用された曲で、はからずも先週のラフマニノフ、今週のドビュッシーと、第1回BGM選手権の採用曲が続きました。となると来週はフィンジがかかる?
ひょっこりクラシックは、イギリスBBCのコメディテレビ番組「空飛ぶモンティパイソン」のオープニングでした。スーザの行進曲「自由な鐘」をアレンジしたものが使われたそうです。モンティパイソンという番組名は覚えていますが、見たことはなかったです。
メンバー紹介は、ヘンデルの「調子のよい鍛冶屋」でした。ワタクシ番組を聴いていて、最初、「えっ!調子の良い鍛冶屋に第一番とか第二番とかあるのか?」と早とちりして、かなり驚きました(^^;)。しかしそうではなくて、ハープシコード組曲第5番の一部だということで、この組曲の他のメンバーが紹介されました。(鍛冶屋というタイトルを付けたのはヘンデル本人ではなく、のちの人だそうです。
ここ好きクラシックは、ニールセンのヴァイオリン協奏曲でした。昨年は生誕150周年だったが番組ではあまりかからなかったということで、このあと交響曲第3番(先週のBGM選手権の採用曲です)から第四楽章が、かかりました。
勝手に名付け親、今回はモーツァルトのピアノ協奏曲第23番の第二楽章に、6つの名前が付けられました。
日記の時間(ちっちさん)、ベスト獲得。
待ち人来ず(もりおかのんさん)
天使の涙(スロープさん)
飲み過ぎた翌朝の休日に、ベッドの中で昨夜の記憶をたどる(ぱぱきよさん)
雨に煙る兼六園(まこさん)
産卵を終えた鮭たち(蛙と鮭さん)
蛙と鮭さんはブロ友さんで、ワタクシが勝手に「よろず名付けお屋」と呼び、私淑している方です。先日の興奮さめやらないうちの再採用、おめでとうございます!
ビーバーのソナタ第四番ハ長調。古楽器の落ち着いたやさしい響きが、素敵です。
おふたりの、今週の好きな曲
○真理さん:アンダーソンの「ワルツィング・キャット」。真理さんが、「ポップスと言ってもいいキャッチ―なメロディとわかりやすい音楽づくり」とアンダーソンの魅力を語り、ふかわさんがミドルネームを謹呈していました。遠藤アンダーソン真理。そしてもしも真理さんがこの曲を演奏したら、最後の犬の鳴き声は真理さんがやりたいというお話で盛り上がりました。すっかり忘れていましたが、きらクラの始まったころ、真理さんが小型犬の鳴き声名人ぶりを時々披露されていましたっけ。
今回真理さんは特に言及されなかったけど、明るい音楽を届けたかったのだと思います。
○ふかわさん:ロジャーズ作曲、映画「サウンド・オブ・ミュージック」(栗山和樹による、「名曲アルバム」用編曲版)。近頃ふかわさん、映画音楽志向性がかなり強まっているようです。
ところでふかわさんが「この曲が京都のものになってしまっているのがつらい、京都には何の罪もないが、取り戻したい」と熱く語っていました。その意味が謎だったので、検索したところ、わかりました。この映画の中で歌われる名ナンバーMy favorite things(私のお気に入り)
https://www.youtube.com/watch?v=33o32C0ogVM
を、JR東海が、CM「そうだ 京都、行こう。」のテーマ曲として、20年以上の長きにわたって、使っていたんですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2MQsCGhIrVs
(このCMどれ見ても、京都きれいですね~。)
ふかわさんがあわせて「奈良のものになろうとしている、奈良に罪はないが」の謎も解けました。JR東海による奈良のCMに、ボロディンの「韃靼人の踊り」が使われていました。
音大合格ならず?浪人となった方からのリクエストで、モンポウの組曲「内なる印象」がリクエストされ、「ゆりかご」「秘密」がかかりました。僕は、舘野泉さんのこの曲のCDで、舘野さんと出会い、モンポウと出会いました。もうそれから四半世紀がたちます。今もモンポウの中で僕が一番好きなのが、この組曲の第1番「哀歌」の第1曲、レントです。この第1曲には、拍子がありません。楽譜を見ると、一応小節線がところどころにあって区切られていますが、小節ごとの拍の数が一定していません。まさに拍節感のない、内なる空間を静かに漂うような、美しい曲です。そして舘野さんの演奏が、素晴らしすぎます。
番組の最後に、熊本県菊陽町にお住まいの短大の先生からのお便りが読まれました。学校の体育館が救援物質の集積場になり、学校の復旧と救援物質の積み込みと積み下ろしの作業の毎日で心身の疲労がたまっているある日、作業中に不意にピアノの音が聞こえてきた。体育館のピアノを調律師の方が調律していた。その調律師の方も被災したはずなのに、以前から調律の予定が決まっていたので、その予定通りに来てくれた。調律が終わってから不意にバッハのゴールドベルク変奏曲を弾き始めた。その瞬間、えも言われぬ感動をおぼえた。音楽がこんなに心に沁みたのは初めてだった。今回被災して、改めて音楽の力を感じている。
・・・先週の真理さんの1曲、そのあとのふかわさんのお話。
この調律師の方は、先週の放送を聴かれたのではないでしょうか。きっと。