8月7日のBGM選手権のお題は、永六輔さんの「上を向いて歩こう」でした。番組200回記念に、ふかわさんの発案によるお題です。今回は時間の余裕が少しあったこともあり、こちらも力が入りました。いくつか思い付いた曲を合わせてみると、どんな曲でも結構あってしまいます。ひとりぼっちの悲しみと、前向きな志向性と、どちらに焦点をあてるかで、暗めの曲から明るめの曲まで、どちらも似合います。しかし逆に決定打が見つかりません。これはまずいパタンです。カフカの「断片」のときに、候補曲が膨らむばかりで絞り込みががなかなかできないでいるうちに、〆切ぎりぎりになってしまい、そこからの作文が大変だった苦い経験(人呼んで「しんでれら作文地獄」)が脳裏によぎりました。そこでその反省を生かして、今回は、ある曲がかなりいいと思ったら、厳密に絞り込まず、その段階でさっさと作文して投稿してしまう、というやり方で、次々に投稿していきました。そうしたら、自己最多のX本を投稿するという結果になってしまいました。
あとになってから冷静に、投稿した曲をあらためて合わせてみると、あれぇあまり合わないな、こんなの出したのか、という曲もありました!ので、ここではそのような後悔曲は公開しないで闇に葬り、非後悔曲のみ公開しようと思います。それでも4本もあります。節操がない、と顰蹙を買いそうですがどうかご容赦を(^^;)。
○コルンゴルド作曲、「から騒ぎ」からの4つの小品 作品11、ヴァイオリンとピアノのためのヴァージョンから、第3曲「庭の情景」。
ヴァイオリンのやさしく温かい響きが、孤独と悲しみを、少しでも癒してくれるといいなと思いました。大好きな曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=Sp1pj2J0nrg
○ルロイ・アンダーソンの「トランペット吹きの子守歌」
ラッパのさわやかな音楽が、悲しみをさらりとぬぐってくれて、明日への一歩を後押ししてくれればいいなぁという願いを込めました。
https://www.youtube.com/watch?v=6FnziT-yPrI&spfreload=10
○フィンジの「5つのバガテル」作品23から第4曲、「Forlana」
クラリネットとピアノによるフィンジの音楽は、何気ない中にいくばくかの悲しみと、いくばくかの明るさをもって響きます。ひとりぼっちの悲しみをこらえながら前に進もうとする孤独な魂の歩みに、寄り添うように思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=JmvoG8cbtWQ
○セヴラックの「休暇の日々から第1集」の、「教会のスイス人に扮したトト」。
旋律の冒頭、ゆっくりと上行する4つの音が、上を向いて、前向きに生きていこうとする力を与えてくれるように思います。この先いろいろな悲しみがあったとしても、上を向いて生きていきたいと思います。
(舘野泉さんの演奏が素晴らしく、テンポ的にもしっくりします。動画サイトにはあまりいいのがありませんでした。)
https://www.youtube.com/watch?v=wTprHV7LVbM