カテゴリ:マーラー演奏会(2018年)
大野和士&都響のマーラー3番、二日目。今日はサントリーホールです。
サントリーホールの前の広場では、時々いろいろな催し物が行われます。今日はマルシェの出店が二つだけ、出店していました。 美味しそうなシフォンケーキなど売っていて誘惑されそうになりましたが、食べておなかが幸せに満たされるとコンサート中に眠ってしまうので、がんばって通過しました(^^;)。 お店の間を通り抜けた右がホール入り口です。まだ開場まで時間があるので、閑散としていました。 メゾソプラノ:リリ・パーシキヴィ 女声合唱:新国立劇場合唱団 児童合唱:東京少年少女合唱隊 管弦楽:東京都交響楽団 指揮:大野和士 マーラー 交響曲第3番 4月10日 サントリーホール オケの配置は初日と同じです。 合唱は、サントリーなのでPブロックの利用です。通常はPブロックを全部空けて、合唱団を入れますが、今日はPの中のセンターブロックだけ空けて、左右のブロックは普通にお客さんを入れていました。定期演奏会なので、座席変更を最小限にするための措置だったのでしょう。一人だけ、センターブロックに座っている方がいて、係の人が近づいて何やらバタバタしていました。間違って発券してしまったようです。新たに発券し直し、他のP席に移動し一件落着しました。ヤンソンス&コンセルトヘボウの3番の時のP席不手際事件を思い出しました。記事はこちらです。 配置で残念だったのはチューブラーベルです。折角のPブロックを利用せず、初日と同じに他の打楽器と同じ高さで普通に舞台上に置かれていました。 第1楽章開始のホルン主題、今日はシンバルの人数を確認したところ、一人でした。 トロンボーンのソロは昨日の不調から回復しました。もう少し深みが欲しいと感じたのは、テンポが速めだったためかもしれません。 途中の夏の行進の弦半分のところ(練習番号21~25と、62~65)は、今日見ていたら自分として新たな発見がありました。前半(21~25)は普通に前方半分で弾いていたと思いますが、後半(62~65)が違いました。そもそも私、後半の弦半分は練習番号63から始まると思っていましたが、それが間違いであったことをこの時初めて知りました(^^;)。あとでスコアを見なおしたら、後半の弦半分の始まりは、62からでした。すなわち62から低弦のみ(VcとCb)が半分で弾き始め、これに第一第二のVnとVaが半分で63から参加してきて、そして66から弦が全員で演奏する、という風になっていました。 今日見ていたら、62からの低弦が、後方プルト半分だけで弾き始めたので、ここから弦半分が始まるということを知った次第です。そしてそのまま聴いていて、63になったら、そこから入ってくる第一第二VnとVaが、前方プルト半分だけで弾き始めました。低弦は後ろだったのが、ここでは前に切り替わったわけですから、いささか驚きました。(63からのVcとCbが、そのまま後方半分で弾き続けたのか、それとも前方半分に切り替わって弾いたのかは、動転してしまって確認しそこないました。) 今回のようにパートあるいは楽節?によってどっち半分で弾かせるかを変えるという方法は、僕が気づいた範囲では、これまで見たことがありません。指揮者の位置で聴くと、最初(62)の低弦はやや離れたところで弾かれ、63から近づいてきて、その後全員でということになるので、面白いかもしれません。 第1楽章全体のテンポ設定、音楽の作りは昨日と同じです。しかし音としては、文化会館の翌日のサントリーですから、とてもよく響いて聞こえてきますし、オケの鳴りっぷりも良い感じです。ホルンも昨日より冴えています。 昨日と同じに、第1楽章が終わると、全合唱団が入場しました。合唱団の配置は、特に高さへのこだわりのないもので、児童合唱が前の2列、その後ろ3列が女声合唱でした。児童合唱団は29人で、小さい子から比較的大きい子まで幅広い年齢層にわたっていました。2列とも外側ほど小さい子が位置し、端の方の小さい子は椅子から外れて階段にちょこんと腰かけていたのがほほえましかったです。女声合唱は38人でした。 独唱者の入場のタイミング、沸き起こった拍手、独唱者の一礼、みな昨日と同じでした。いや昨日よりも拍手は盛大で、一礼はより深々としていました。 第3楽章のポストホルンは、P席後方、オルガン左手のドアを開けて、その外で吹かれました。程よい距離感で良いポストホルンでした。ポストホルンのところのテンポは割合ゆったりでしたが、楽章半ばでそれが終わって舞台上のトランペットが信号ラッパを吹くところの直前、一番ホルンの高音での静かな分散和音(第344小節)、ここは普通まどろみの最後の余韻のようなゆっくりとしたテンポで奏され、次の小節の信号ラッパがまどろみを打ち破るような感じで鳴らされますが、ここのホルンが早めのテンポであっさりと過ぎていったのが意外でした。 第4楽章は、昨日のホルンの小事故はなく、安心して聞けました。 第4、第5、第6の三つの楽章のアタッカについては、きのうと同じBB方式でした。細かなやり方も全く同じでしたが、第5・第6楽章のアタッカは、昨日よりも緊張感が保たれていました。 最終楽章も、昨日と同じように演奏されました。昨日完璧だった最後の金管コラール(練習番号26~)は、ごくわずかな音の乱れはありましたが、十分なパフォーマンスでした。 最後の和音の余韻が消えていったあと、昨日に続いて今夜も、大野さんの指揮棒が高く上げられている間は拍手が起こらず静寂が保たれました。すばらしいことです。 カーテンコールでも昨日と同じに、ポストホルンパートを吹いた方が、トランペットを持って登場し、盛大な拍手を浴びました。二日間を完璧に終えて、満面の笑みで拍手にこたえられていました。 今日も立派な、良い演奏でした。ホールの違いで、音は昨日より格段に良く響いたし、オケの仕上がりという点でも、ホルン・トロンボーンをはじめ、昨夜を上回っていたと思います。しかし僕としては、昨日の方が、受けた感銘が大きかったです。なぜだかわかりませんが、音楽ってそういうものですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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