カテゴリ:かけクラ
7月のかけクラはテーマが「映画かけるクラシック」、それで突然の新企画、日本かけデミー賞選考会が3回にわたって放送されました。第1回SF部門、第2回犯罪映画部門に続き、7月26日には第3回(最終回)として青春映画部門が放送されました。今回は高校陸上部のマラソンランナー耕平と、陸上部マネージャー紗椰、陸上部の奥田瑛二監督(ゲスト出演)による、マラソン大会を舞台に綴られるストーリーでした。恋の行方はいかに?
ノミネート1枠目は、くらりさんによる、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番ハ長調、前半部分が第一楽章の途中、後半部分が第2楽章の途中でした。思いがけない状況に直面して、いろいろな想いで混乱している耕平の頭の中を表すような、錯綜して意味深な作品でした。恋の行方は赤信号? 2枠目は、BWV1000さんによる、グリーグのノルウェー舞曲第2番。1曲まるごと流した作品でした。ユーモアある雰囲気がほほえましく、最後の和音になんとも温かくにじむ幸せ感があり、ほんわかと癒されました。しかも、耕平が転ぶ場面でのアップテンポへの変化、再び耕平が走り出すところでのんびりした音楽に戻る変化、最後の監督のセリフの終わりと音楽の終わり、この3箇所のタイミングが完璧にあっていて、セリフと音楽の奇跡的なシンクロでした! そしてBWV1000番さんが、栄えある日本かけデミー賞青春映画部門最優秀音楽賞に選ばれました。BWV1000番さんおめでとうございます!潔い1曲主義の貫徹で、早くも栄冠をつかまれましたね、お見事です! なお3枠目は、赤ワインずきんちゃんさんによる、ウォルトンの2作品、前半部分が交響曲第1番第1楽章の冒頭部分、後半が戴冠式行進曲「宝珠と王の杖」の中間部でした。この赤ワインずきんちゃんは、実は私です。これを聴いた紗椰さんが「怪我を押し切ってまで頑張った、そうやって稀勢の里は壊れたんですよ。照ノ富士も。それを忘れないで」と、突然のマニアックなコメントが! 市川さんが相撲マニアであることを知りませんでした。いずれは「相撲かけるクラシック」月間が訪れるのでしょうか(^^)。 ところで今回の投稿にあたって、いくつかの音盤を聴き比べたところ、2曲ともウォルトンの自作自演盤がすごく良いことを再認識しました。どちらも1950年代のモノラル録音ですが、交響曲第1番はリズムの切れが鋭く気迫がこもっていて立体的な音楽が聴こえてくるし、「宝珠と王の杖」の方は途中からテンポを大胆に落としてじっくりと歌い上げ、もはや行進曲ではない、スケールの大きな演奏です。そこで投稿では、もしも可能なら2曲ともウォルトン自身が指揮をしてフィルハーモニア管が演奏した音源で、とお願いしました。(番組でかかったのはプレヴィン盤でした。) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ○おまけ:これまでブログに書いたウォルトン関係の記事をまとめておきます。 ☆交響曲第1番 1)自分の保有するCDについて書いた記事3本: 「ウォルトンの交響曲第1番:その1」(ウォルトンの自演盤3種類) 「ウォルトンの交響曲第1番:その2」(プレヴィン盤、マッケラス盤、トムソン盤、ラトル盤) 「ウォルトンの交響曲第1番:その3」(ホーレンシュタインのライブ盤、ボールトのライブ盤) 2)2013年、尾高&N響によるこの曲の演奏会を聴いた感想: 「尾高&N響によるウォルトンの交響曲第1番」 3)ウォルトンの交響曲第1番のエンディングとシベリウスの交響曲第5番のエンディングが似ていることについて: 「きらクラボツ投稿!:ウォルトンとシベリウス」 ☆戴冠式行進曲「宝珠と王の杖」:以前きらクラ!で戴冠式行進曲「王冠」がかかった回のブログ記事に書きました。後輩から結婚式のBGM選曲を相談され、いくつか候補曲を出したところ、この曲を気に入って入場に使ってくれました。 「きらクラ!背中を押してくれる真理さん(2016/3/20放送分)」 ☆ファサード組曲:BGM選手権に2回投稿してどちらもボツになりました。 「きらクラ!BGM選手権:田辺聖子とウォルトン」(1回目) 「きらクラ!BGM選手権:太宰治とウォルトン」(2回目) 2回目のときは、僕がBGM選手権に投稿した曲が、違うリスナーさんからのお便りによるリクエストでかかり、そしてウォルトン強化月間がいきなり始まってしまいました。。。心優しきブロ友の皆さまから、いたわりのコメントを寄せていただきました。 そしてこのウォルトンの強化月間の最終回に、大好きなヴィオラ協奏曲を投稿したのですが、番組でかかったのはヴァイオリン協奏曲でした。あぁぁ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――― 以上のように、結局きらクラでは、計4回のウォルトン関連投稿をして、全てボツでした。 きらクラでは実らなかった僕のウォルトンへの思い入れが、かけクラでようやくかなって、うれしいです。 ウォルトンの自作自演集、CD4枚組の「Walton Edition」です。1枚目に交響曲第1番、3枚目に「宝珠と王の杖」が収録されています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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