ジパング
ゴジラ映画復活で特撮が再びブームとなった1990年の東宝はマルコ・ポーロの東方見聞録をファンタジー的に映画化したのが「ジパング」である。東宝冒険活劇映画としては1966年制作の「奇巌城の冒険」以来、24年ぶりとなる。お尋ね者で七本の刀を持つ大盗賊・地獄極楽丸(高嶋政宏)と刀番・研造(ベンガル)人形・文七(佐野史郎)花火師・鍵玉 (十貫寺梅軒) 凧や・鳥介 (浦上照彦) の四人衆は財宝が眠ると言われる古墳へ忍び込み地面に突き刺さっている黄金剣・七支刀を手に入れ逃走。その剣こそは徳川家康(東千代之介)が黄金国・ジパングの扉を開く鍵と切望し密かに服部半蔵(ユキオヤマト)率いる忍者軍団にその捜索を命じている伝説の剣だった。そのため古墳では異変が起こり始め七支刀が密き刺さっていた地面より千年の眠りから目覚めた半身刺青の男が現れ彼は七支刀を求め地獄極楽丸一行を追いかけた。そしてもうひとり地獄極楽丸の後を追う女がいた。二連発銃をもつ賞金稼ぎ・鉄砲お百合(安田成美)で彼の首を狙ってつけ回すうちに二人は互いに惹かれ合うようになる。黄金の七支刀を巡って激しい争奪戦を繰り広げ地獄極楽丸と刺青の男と服部半蔵の三者は決闘、その最中に突然、空に黄金の雲が現れジパングへの通路が開かれた。剣を奪った半蔵と忍者軍団はお百合と共に天空のジパングに姿を消してしまう。取り残された男と地獄極楽丸たちは手を組み丘の上にストーンサークルを作りその前で男は自ら作り上げた長剣を振り上げ呪文を叫ぶ。すると空が陰り一同はジパングへタイムスリップした。黄金に満ちたジパングの国には王(平幹二朗)と女王(鰐淵晴子)がおり、その女王こそ刺青の男が恋焦がれていた相手で王は二人の恋路を阻む為に男を千年の眠りに封じ込めたのだった。男の復活に激怒した王は再び男を抹殺しようとする。シパングで再会した地獄極楽丸とお百合は男と女王の恋を実らせようと王に立ち向かって行ったが・・・この映画は「ルパン三世」の時代劇版と評価され当時流行していたロールプレイングゲームの要素を取り入れた事から時代劇でありながら現実離れした構成となっている。またカステラと呼ばれる象が登場するが中には二人のスーツアクターが入り目、鼻、口はリモコンで操作され、その造形費はおよそ1,000万円にまで及んだという。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[1990年東宝:DVDは廃盤]【VHS】ZIPANG ジパング●監督:林海象//高嶋政宏/修健/安田成美 【中古】(ビデオ)