266691 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

影男の屋根裏部屋

影男の屋根裏部屋

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Calendar

Headline News

Favorite Blog

くおんのゲーム探究… 久遠2873さん
ゲーム開発者のつぶ… ゲームクリエーターさん
ゲーム雑記 Mappiさん
空想科学の部屋 沙羅!(^0^)/さん

Comments

はーー@ Re:エスパー清田の末路(11/01) やたらマスコミ批判しているふりして自分…
書き人知らず。@ Re:『超人機メタルダー』(02/26) リアルタイムで見た人間にとって、少年時…
山風アレクサンドリア@ Re:新番組『リンカーン』について思うこと(10/20) 気持ち悪いなオマエ
http://buycialisonla.com/@ Re:ソフトバンクホークス誕生(12/26) buy cialis online europecanadian pharma…
generic_cialis@ generic cialis Hello! [URL=http://ventana-windsurf.co…

Archives

Nov , 2024
Oct , 2024
Sep , 2024
Aug , 2024
Jul , 2024

Freepage List

Keyword Search

▼キーワード検索

Oct 7, 2006
XML
カテゴリ:DVD雑感
変態村

週末、『チャーリーとチョコレート工場』の廉価版DVDを買うつもりで、行きつけの小売店
に足を踏み入れた。

店内のレイアウトは熟知しているので、程なくお目当てのものは見つけることができたの
だが、ふと強烈なインパクトをもって目に飛び込んできたタイトルがあった。

『変態村』

すごいぞこのタイトルw

デタラメな邦題であることはすぐに察しがついたが、何となく興味を惹かれてパッケージを
手に取った。

表紙の上半分は赤ベタ白抜き文字でデカデカと「変態村」のタイトル。
下半分は、人間とも異形のものとも知れぬ物体が磔にされているビジュアル。

裏面にはずらずらと映画祭の名前が連なっている。

一応国内でも劇場公開はされていたみたいだが、勿論ロードショーなどではない。
邦題を見れば一目瞭然だが、メジャーな作品の極北に位置するのは間違いない。

最近は劇場に足を運ぶことも少なくなっており、畢竟カルト作品を目にする機会もぐっと
減ってきている。
近作はほとんどがDVDでの観賞だ。それもある程度は知名度のあるタイトルばかりである。

前にも書いたことがあるかもしれないが、私は一時期サブカルチャーというか、そういった
類の映像作品や音楽などを好んで観賞していたことがある。

それは純粋に自身のセンスからくるものではなく、そういった奇異なモノを観賞する趣味を
持つことで、何か他人とは違うという部分を意識していたのだと思う。
その実、観賞していたほとんどのモノは、単に悪趣味なだけで面白くも何ともなかったものだ。

今冷静に考えれば馬鹿馬鹿しいとしか言いようがなく、若気のいたりとかそんな風なもので
もないけれども、あの時に観賞した悪趣味な作品の数々が以後の趣味にまったく影響を与え
なかったと言えば決してそうではなく、少なくとも知識の断片としては残っていることを
思えば多少は役に立っているのかも知れない。いや、別に役には立っていないかw

で、この作品も無視しようと思ったのだがどうも気になってしまい、予算的に苦しいにも
関らず衝動買いをしてしまったw

更に珍しいことに、購入したその日に観賞してしまった。以下はその感想である。


売れない歌手である主人公は、たった一人車一台で各地を巡業して回っている。
その巡業先であった老人ホームで、老人から奇妙な愛の告白をされてしまった主人公マルク
が、次の巡業先へ向かう途中、車が故障して人里離れた奇妙な村に辿り着いたところから
事件は起こる…。


導入部分はホラー、スプラッターではありがちな展開で、特筆すべきことはない。

この映画には冒頭の老人ホームのシーン以外、女性は一切出てこない。
そしてこの主人公マイク以外の登場人物は全員キ○GUYという素敵な設定である。

迷い込んだ先には一軒のペンションがあり、そこの主人バルデルは過去に歌手であった妻に
逃げられ、失意の中で精神を病んでしまい、突然現れた主人公を妻が戻ってきたと思い込み、
今度こそ逃げられないようにと髪の毛を半分バリカンで刈り落として妻の服を着せて拘束
する。

そして「変態村」の連中も、何故かバルデルと同じ妄想に取り憑かれてしまうのだ。

こうして映画の展開を文章にしてみても恐らく内容は理解できないと思うが、その理由の
大部分が私の筆力のなさに起因するのは間違いないとしても、強烈なタイトルから受ける
印象と、実際の中身の印象は随分違うようにも思う。

確かに、この映画に出てくる連中を見る限り、彼らが住む村は「変態村」としか言いよう
がないが、スプラッター映画に見られるような過剰な残酷描写もなく、タイトルからイメージ
されるセクシャルな描写も(そもそも妙齢の女性が出てこない)この映画にはない。

登場人物は全員キ○GUYだが、そこには失ってしまった愛するものを、隔絶された絶望と
孤独の中で、狂ってはいるものの真摯に追い求める姿がある。

映像と音楽の不快度は表現のしようもないが、観る者に強烈に刻み込まれることだろう。
特に前後の脈絡がまったくない、薄暗い酒場での狂ったダンスシーンは必見です。
ここにこの映画の醍醐味がすべて集約されているような、そんな気がします。

話自体も完結しているのかしていないのかよくわからないラストであるし、エンタテイメント
として優れている部分はあまりないとは思いますが、映像作品としては凄まじいパワーを
持った作品だと思います。

なお、特典映像として本作の監督作品である短編映画が収録されており、コレも相当な内容
です。

すべての人にオススメはしませんが、新しい才能の映像表現に関心のある方は是非一度観て
下さい。
私は寡聞にして本作の監督の名前(ファブリス・ドゥ・ヴェルツ)は知るところではあり
ませんでしたが、ベルギー出身のこの若い監督には今後注目していきたいと思います。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Oct 7, 2006 11:49:35 AM
コメント(0) | コメントを書く
[DVD雑感] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X