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テーマ:特撮について喋ろう♪(4720)
カテゴリ:特撮趣味
いよいよ最終巻に差し掛かりました。 物語全体のクライマックスは次回DISC-8に集中しており、本編は最後の通常エピソード集 となります。 サブタイトルからも容易に想像できるように、DISC-7に収録されているエピソードの平均的 なクオリティは決して高いとは言えませんが、怒涛のラストに向けての充電期間だと思えば 納得…できませんか、そうですかw 実質アバロン乗馬クラブが関るエピソードの最終である#34は個人的にオススメです。 では以下、各エピソードのご紹介です。 #34「思い出は星の涙 父のない子 母のない子」 →マクーは人間の記憶を操作できる装置で、宝石店の支配人に、店の宝石をすべてマクーに 捧げるように仕向ける。 以前のエピソードにもありましたが、マクーはやたら地球の宝石に拘りますね。 で、その宝石店支配人が拉致される現場を偶然目撃してしまった藤陽一は、マクーに とっ捕まってその記憶を消されてしまう。 その結果、最近の記憶をすっかり失い、両親が生きていた頃の2年前まで戻ってしまいます。 アバロン乗馬クラブの豪介、わかば、陽一の過去にまつわる唯一のエピソード。 両親の死を受け入れられない陽一に、豪介やわかばもまた深く傷つく件は泣けます。 先日亡くなられた多々良純氏が演じる藤豪介の、烈に対する独白は特に印象的です。 陽一のかすかに残った記憶を元に、マクーの拠点を突き止めた烈。 マクーの罠によって洗脳させられそうになるが、驚異的な精神力でこれをはねのける。 戦闘シーンで魔女キバがジャンプして攻撃するシーンがあるのですが、その足元が普通の 白靴下に見えてしようがありませんでしたw 最後は陽一の記憶も戻るが、烈自身の境遇とダブらせるような演出は秀逸。よくできた エピソードのひとつと言えます。 #35「マクーの若獅子 サンドルバの反抗」 →宇宙刑事たるもの、常に鍛錬を怠らないギャバンは、ロボットダブラーを相手に必殺技の 訓練に勤しみます。 マリーン嬢曰く、どの技も完璧とのこと。いついかなる敵が来ようとも準備は万端整って います。 一方、ハンターキラー亡き後、ギャバンの最大のライバルであるはずのサン・ドルバは、 踊り娘を侍らせ、クラッシャーとダブルマンの格闘ショーに興じています。 見かねた父、ドンホラーはサン・ドルバを呼びつけ、その不甲斐なさを叱責し、ギャバン を倒すまで魔空城に帰ってくるなと言い放ちます。 勢いで「ギャバンごとき今すぐやってやる!」と飛び出したはよいものの、実際は何の 知恵もないサン・ドルバ。過保護の母親である魔女キバに助けを求めます。 …って言うか別に反抗はしていないような…。 マザコン サン・ドルバと魔女キバの関係は癖があって非常に面白いのですが魔女キバを 演じるのはこれまた東映作品では悪役でおなじみの三谷昇という異様に味のあるオッサン なので、こいつとドンホラーはどうやってサン・ドルバを作る行為に及んだのか、など 吐き気をもよおす興味はつきないのですが一旦脇へ置いておきますw ショッピングで息抜きをしていたマリーン嬢と星野月子を人質にするという作戦ですが、 極めて偶然性に依存しており、お世辞にも大した計画とは言えません。 彼女らを盾に、ギャバン最大の武器であるレーザーブレードを取り上げたまではよかった のですが、甘やかしてはならんというドンホラーの意向により魔空空間が作られず、 詰めの甘さからウインダム似のダブラー共々、あっさり撃退されてしまいます。 おめおめと引き上げてきたサン・ドルバを当然怒鳴りつけるドンホラーですが、過保護の 魔女キバは「お前が魔空空間を作らなかったせいだ」と完全に責任転嫁。あまつさえ 「お前の戦いは立派だった」とサン・ドルバを労いますが、あのー…サン・ドルバは レーザーブレードを取られた所以外ほとんど戦っていなかったのですが…。 戦闘シーンに魔空空間が登場しない非常に珍しいエピソード。 それにしてもマクーは月子のことを”ギャバンと親しくしている女”と言っていましたが、 ギャバンの父ボイサーを監禁してまで手に入れたがっているスペースカノンの開発者、 星野博士の娘だってことを知らないのですかね…? #36「恨みのロードショー 撮影所は魔空空間」 →ドルギランでパトロール中の烈の傍らで、世界の新聞チェックに余念がないマリーン嬢。 その中のフランスの新聞に「ギャバンへの復讐」という映画の試写会の案内が全面広告 されているのを発見する。 何故にフランスの新聞なのかはひょっとするとギャバンの名前の元であるフランスの俳優、 ジャン・ギャバンに因るものと推測されるが真偽は不明。しかし宇宙刑事の秘書ともなると 世界各国の新聞にも目を通さないといけないのか。こりゃ大変だw 向かった先は東都映画撮影所。撮影所で試写会というのもヘンだが、深くは突っ込むまいw シナリオはやっつけ仕事であるのがバレバレですが、撮影所を舞台とするアイデアは中々 秀逸なのではないか。 初めから撮影所を舞台にしてしまえば、極めて自然にロケもセットも必要がなくなり、 時間的にもコスト的にも大幅に削減が可能であると思われる。 試写室に入った途端、椅子に固定される烈。そして始まった「ギャバンへの復讐」の映画 は、戦時中のニュース映画ばりのアナクロニズム溢れるシロモノであった。 マクーの真の目的は烈の人型を取り、ウラミダブラーの丑の刻参りの儀式に供するという もの。 落武者然としたザンバラ髪が何気に不快感をもよおすウラミダブラーだが、人型を藁人形 に見立てて杭を打ち込むのは恐らく当時流行っていた「八墓村」のイメージともダブって いると思われる。 的確にダメージを与えているにも関らず致命傷に至らない微妙な攻撃は、結局ギャバンの 反撃にあって返り討ちとなってしまいます。 #37「おてんばひょうきん姫の地球冒険旅行」 →以前紹介した#18の「~ハチャメチャ竜宮城」並みにクオリティが低いエピソード。 遠乗りと称して馬をとばす烈。その際、過って一人の少女(と呼ぶのは憚られるような年齢 だが)に怪我を負わせてしまう。 近くの教会(何故こんな森の中にポツンと建っているかは聞かない約束です)で応急手当 を受ける少女が発した言葉は地球のそれではなかった。 彼女の言葉からホープ星の言葉だとわかり、タイミングよくホープ星から姫の捜索願いが 銀河連邦警察に出されているとして、ドルギランに執事が訪れていた。 姫はホープ星の古文書にある、地球に埋められた財宝を探すためにやってきたのだ。 時を同じくしてホープ星の財宝のことを知ったマクーに姫がさらわれてしまう。 表題の姫はおてんばではあるかもしれないが、ひょうきんな描写は見当たらない。 恐らく、当時流行っていた「オレたちひょうきん族」から安易に引っ張ってきたものと 思われます。 唯一の見どころは、特撮界ではおなじみ、アナホリダブラーの人間態を演じた天本英世。 大司教のコスチュームが似合いすぎです。 その後財宝は花の種だったというしょーもないオチで幕を閉じます。 ホープ星人の本来の姿がクール星人を原色で安っぽく仕上げたような人形なのが激しく 萎えます。もうちょっとやりようがなかったのか、と。 #38「包囲された輸送部隊 正義の太陽剣」 →マクーの首領、ドンホラーは、息子サン・ドルバを呼びつけ、いきなり「太陽剣が欲しい」 とのたまいます。 太陽剣とは、古代ユラシア王国に代々伝わったとされる秘宝で、千年の長きに亘って栄華 を極めたらしいです。で、ユラシア王国ってナンデスカ? ま、それはいいとして、件の太陽剣は秘宝展展示の為、日本に運ばれることになっており、 その輸送途中を襲う計画を立てます。 首尾よく強奪に成功…と思いきや、それはニセモノだとドンホラーに看破されてへこむ サン・ドルバ。 ギャバンが護衛の任についていることから本物の輸送部隊であると確信したサン・ドルバ は、幼稚園バスをジャックし、陽動作戦を展開する…。 出ました幼稚園バスw 幼稚園バスジャックと陽動作戦の関連性がまったく見出せないのですが、輸送部隊の警官 や幼稚園児から「宇宙刑事ギャバンだ!」と連呼されていたので、人さらいの犯人にされ かけていた序盤から比べるとさすがに世間一般の認知も上がってきた様子がうかがえます。 要するに”子供が親しむヒーロー”像を演出するにあたって最も効果的な手段ということ ですね。 因みに何度も顔出ししている輸送部隊の警官役に、数年後「超新星フラッシュマン」の リーダーを務める垂水藤太がゲスト出演されてます。 陽動作戦の甲斐あって見事太陽剣の奪取に成功し、ギャバンを討つ絶好のチャンスを得た サン・ドルバだが、太陽剣の意志によって返り討ちとなってしまいます。 ま、表題にて”正義の太陽剣”とネタばらししているのですがw #39「学校から帰ったら ぼくの家はマクー基地」 →小次郎に頼まれて足を怪我した少女、クミコの歩行練習の手伝いを毎日する烈。 そのことを知ったマクーは、少女に意識が集中していて最も警戒心が薄れているその時に 狙撃の計画を立てる。 そして、狙撃の場所として最も適した山口家を占拠するノットリダブラーとサン・ドルバ。 果たして烈の運命は…。 シナリオでは上記の順序が逆になっており、最初にマクーが山口家を占拠する描写がくる 為、訳が分からない。 珍しく(?)綿密かつ合理的な作戦と思われたのだが、偶然通りかかったトラックに狙撃 を邪魔されてパーになってしまうあたり、ご都合主義と言ってしまえばそれまでだが、 大事なトラックを壊されて嘆く運転手の姿を見ていると、神様が味方してくれた、なぞと 素直に納得できない部分もありますw 山口家の長男、ツトム君(わざとか?でも何故今更?)が機転を利かせて風船にSOSの メッセージを付けて飛ばし、思惑通りに警官が訪問してくれたにも関らず、脅されてその まま追い返してしまったあたり、シナリオ上も何の意味もない描写があります。 ノットリダブラーが寿司の出前を100人前取って貪り食うシーンは、PS2のク○ゲー 『宇宙刑事魂』において、ミニゲームみたいなステージで再現されています。 ※次回『宇宙刑事ギャバンVol.4』(DISC-8 #40~#44)に続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 10, 2012 05:11:26 PM
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