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テーマ:特撮について喋ろう♪(4719)
カテゴリ:特撮趣味
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故実相寺昭雄監督の悲願でもあった「怪奇大作戦」復活プロジェクト。 残念ながらご本人は目にすることなく亡くなられてしまったわけですが、その遺志を継ぐ 気鋭のクリエーターたちによって、実に38年振りに「怪奇大作戦」が復活しました。 先月初め、BS-hiで放映されたのを皮切りに、昨日の深夜から連続3日間、NHKのBS-2で 放映されます。 インターバルもなく、旧作の放映が始まってしまったので、DVD全巻持っているにも 関らず全話観賞してしまって少々寝不足気味ですw 旧作は一旦置いておいて、待望の新作の感想を書きたいと思います。 まずはキャストについて、 牧史郎役で、主演の西島秀俊の薄気味悪さは、確かに現代においてはハマり役かも知れない が、旧作の岸田森という稀有な才能に特別な思い入れのある私にとって、物足りないのは 否めない。しかしこれは、岸田森に代わる役者など現代に存在しないということと同義で あり、決して西島秀俊に非があるわけではないことを申し添えておく。 その他のキャストについては、極端にイメージが違うわけではないが、何となくしっくり こないというのが正直なところ。しかしこれは上記西島氏と同様、旧作に対する私の 思い入れ故のことであろう。 旧作をご存知ない方は、本作を「世にも奇妙な物語」と同一コンセプトと思われるかも 知れませんが、それは決定的な誤りです。 「怪奇大作戦」の本質は、似非オカルティズムやガジェットとしてのSF等ではなく、 ”現代”に潜む闇と、科学犯罪の相関関係によって成り立っている”ドラマ”なのです。 本作「ゼウスの銃爪」は、人体発火現象という宗教的解釈も為される現象を、過去の 理不尽な殺人事件に絡めて、衛星兵器のハッキングに某国の介入と、スケールの大きな 展開を見せます。 しかしながら、正直なところ、たった45分の尺で、ここまで風呂敷を広げるのは少々 やり過ぎの観があります。 冒頭シーンで、公園で虫眼鏡遊びに興じる最初の被害者の息子の存在も、恣意的な雰囲気 を出していながら結局何もオチがなかったり、そもそも犯人の動機はともあれ、そのオチ はちょっとムリがあるんじゃネーのとか、某国の工作員が出てくる件など突っ込みどころも 多々あります。 殺人加害者の人権と法の問題等、現代が抱える正義と感情のジレンマなど、扱うテーマは 非常に重苦しく、旧作のテイストは十二分に感じることはできます。 制作者の意気込みは伝わったのですが、残念ながらそれらすべてを上手くまとめて上げて いるとは言えません。では1本の映画並みの尺があればいけるのか、と言えばそういう わけでもなく、人体発火現象というガジェットにこだわり過ぎのきらいもあります。 ただ、本編終了直後の旧作の放映で、同じく人体発火現象のガジェットを使用している 「恐怖の電話」を持ってきたのにはセンスを感じます。 まだ今日明日もありますので、未見の方は是非。ついでに旧作も併せて観賞するのが ベストですw 旧作「恐怖の電話」を収録しているのはこちら↓↓↓↓↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 1, 2007 03:45:35 PM
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