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曹操閣下の食卓

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2008.10.24
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カテゴリ:芸術
 典拠の【書経】言葉、「地平天成」というのは、一般の学者の解説だと
 「大地は平らに広がり、天は丸く充実する、めでたい言葉である」というが。

 象形文字の形象から、そのまま読むと、
 「地下は異民族の生き埋めでならして祭り、天上に向かって犠牲の生首を並べて祭り、わが王国の災厄を逃れるよう祈念する」ということ。


 驚くことではない。
 黒部ダムに限らず、大規模な工事には事故が起き、必ず人的な犠牲が出た。
 人間を生き埋めにして、建造物や工事計画の呪術的な保護をしようとする思想は、かなり尾を引いた。
 空海が土木工事をしたときも、民衆たちと犠牲の生き埋め問題で対立した。
 要するに、生き埋めで先に数人の犠牲を捧げることで、突発的な事故による大量の犠牲が解消するはずだという迷信なのである。

 織田信長はその反対で、京都の二条城(信長の居館)の基礎工事に石仏や墓石を使った。
 宣教師ルイス・フロイスが初めて信長に呼び出されたとき、信長は石垣工事の現場で陣頭指揮を執っていた。
 たまたま、近くの下級兵士が、工事を見物に来た女性たちのベール(かぶりもの)をふざけてまくろうとした。当時でいえばスカートめくりのようなセクハラ行為。
 信長はそれを見て激怒し、宣教師たちの目の前で、兵士の首を一太刀でハネた。
 現代になって京都市営地下鉄烏丸線の工事をしたら、まさに石仏や墓石を打ち込んだ旧二条城の石垣が発見され、その下に首を切られた遺体が発掘された。


 さて「平成」の元号を提案したのは、高名な陽明学者・安岡正篤老師だということになっているが。

 最初に元号法案を提出した中曽根内閣で官房長官を務めた政治家に聞いてみたことがある。

 「本当に安岡先生が平成という元号を提案したのですか」

 「いや。安岡先生の手稿には平成という文字はなかった」

 その後、「平成おじさん」といわれ、平成の元号を発表した小渕総理(竹下内閣の官房長官)にも自民党の資金集めパーティーの時に直接、聞いてみた。

 「あの平成という元号は本当に安岡先生が提案したんですか」

 「いや、私が決定したわけではないから」

 ごまかされてしまった。

 その直後に小渕総理は急死してしまった。

 ひき続いて竹下総理も死んだ。

 それから安岡先生の高弟数人から「あれは竹下総理と親しかった川島広守が安岡先生の遺言として言い出したものがそのまま決まったらしい」と聞いた。

 そこで川島が出てくる席で「安岡先生の名を勝手に使ったな」と、しっかりと真相を確かめようとしたが、その直前になって川島も脳内出血で倒れて死んだので、ますますわけがわからなくなった。

 この三人はいい死に方をしていない。呪われたのだ。

 こうして、みんなもよく知る通り。

 いまの世の中は首切りと生き埋めの時代になってしまったのである。



 ところで「昭和」とは。

 周の昭王という人は象牙欲しさに南方にムリな遠征戦争をしかけて、水死して行方不明になった王様である。

 つまり無謀な戦争をするという暗示が込められている。

 「」は太陽の下で、ギラギラ刀を振りかざして大声で叫んで兵隊を徴集する形象。

 殷商時代の兵隊は奴隷である。

 命令に従わない者はただちに処刑された。

 国会召集というのは、「召し集める」という意味だが、「」というのは刀をふりかざして命令して、「従わなければ、お前の首を切り捨てるぞ」というのである。

 実際に【書経】に、殷の首都を攻めようとする太公望の命令書があるが、
 おそらくは捕虜の兵士たちに向かって
「わが命令にしたがわなければ、手足を切り捨てるぞ」とハッキリと言っている。

 殷の中期に、首都に黄河があふれて遷都を決断した盤庚という帝王は、
「素行不良の人間は鼻を切り落とし、結婚して子孫が増えないようにしなければならない。遷都した新市に永年の安全を維持するために」と宣言している。


 「」というのは。

 「」は稲。

 「」の正字は、屋根の下で収穫を積み上げて、みんなで会食するという形象。

 経済的な繁栄を意味しているのだ。

 まさに「昭和」ではないか。


 そして、われわれは今も「平成」の時代を生きねばならない。

 竹下と川島のせいで。





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Last updated  2008.10.26 19:23:02


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