荷造りの合間に見るブシュの懊悩の表情
日本への長期出張のための荷造りの参考にしようと思い、東京周辺の天気予報を検索してみた。なんと、最高気温は10-15℃、最低気温がせいぜい5℃ぢゃあないか! こちとら、おとといようやく約1ヶ月ぶりに気温が「氷点上」を記録したが、ここ2ヶ月くらいの気温はつねに-15~-5℃の範囲だったんだゼ。オイラにとっちゃ、ひと足先に“春”を経験させてもらうようなもんだな、日本への出張は。今日は出張の直前に荷造りと大掃除と大洗濯とカーウォッシュ、さらに日が暮れる前に氷点下5℃前後の中を30㌔走った。クタクタだがあと1時間で荷造りを終えて家を出なければならない。バスでトロントまで5時間、トロントから成田まで (バンクーバー乗り換えで)16時間、さらに成田から東京の滞在先まで2時間。日本までの道のりは片道ほぼ24時間だ。日本に着いた翌日は本来祝日のはずなのだが、ちゃんとマネージャー会議が予定されている。中年の肉体にはちょっとハードなスケジュールだ。ところで、今日、どんなに忙しくても見逃せないTV番組があった。『Meet the Press』という、日本で言えばNHKの『日曜討論』みたいな番組で、毎回エライ政治家だの政治記者だのを登場させてインタビューする番組なのだが、今日はなんとジョージ・W・ブッシュ(以下ブシュとする)が1時間のフルインタビューに登場したのだ。ブシュは、さいきんの世論調査によると支持率が5割を切り、かつ民主党からの大統領選の候補者にほぼ内定しているジョン・ケリーにも支持率で5%前後も引き離されているというマズイ状況にある。イラクでは大量破壊兵器も見つからなければ、いつになってもアメリカ軍を引き揚げられる見通しは立たず、毎日のようにアメリカ兵が死傷するニュースは絶えず、一方でブシュ自身は70年代に兵役を途中で勝手に離脱したという疑惑が浮上し、経済はアメリカの借金が700兆円以上に及び失業率も7%という悲惨な状況の中、「やっぱりブシュに政権を任せておくのはマズイんじゃないか」という雰囲気が強くなりつつある中、今の時点でTVに出て「反論」を展開しておかないと、ダメージは拡大するばかりであると判断したらしい。ハッキリ言って、ブシュのインタビューは“ダメージ・コントロール”に成功したとは言えまい。結局、「イラクに大量破壊兵器がある」という“間違った”情報に基づいて8000人以上の罪のないイラク市民と500人以上の米兵を犠牲にした上、イラクの政情は安定するどころか悪化している感さえあるのだが、彼は「大量破壊兵器がなかったとしても、大量破壊兵器が製造され、使用される“可能性”があったのだから、同じことだ」という詭弁を繰り返すのだった。正直に「石油利権が本当の目的でシタ。」とホンネを言ってしまったらよっぽどスッキリするんだろうに、ブシュの表情はとってもツラそうでした(笑)。...あ、ヤバい、まだ荷造りが済んでないんだよな、あと30分で家を出なきゃいけないのに。ブシュの表情について書いてるヒマはないのだ。それでは、オイラの日記を読んで下さっている皆さん、火曜か水曜の日記まで、さようなら。