全く何ということでしょう。掛け値無しのスタア、マイケル・ジャクソンが突然我々の前から去ってしまいました。それも永久に!享年50、余りにも早過ぎます。来月から予定されていたロンドン公演は延期されてしまったものの、今年中には完全復活を遂げてくれると信じていたのに!
世代的にはメガヒットアルバム『スリラー』から、ずっとリアルタイムで聴き続けてきました。前作『オフ・ザ・ウォール』&次作『バッド』と同じく、プロデュースはクインシー・ジョーンズ。何れもマイケルのポップ性と革新性が最高に発揮された極上の三部作として、今もなお存在感を示してくれています。最高のブラック・コンテンポラリー・ミュージック「今夜はドント・ストップ」&「ロック・ウィズ・ユー」が私の一番のお気に入りですが、ポール・マッカートニーとのコラボレーションが魅惑的な「ガール・イズ・マイン」「セイ・セイ・セイ」、革命的なダンスの切れ味に陶酔させられる「ビート・イット」「スリラー」「バッド」etc、世界中がマイケルに熱狂したのも至極当然でしたねえ。
そして後追いで知ったジャクソン5時代! デビューシングル「帰って欲しいの」、「ABC」「小さな経験」「さよならは言わないで」、マライア・キャリーもカバーした「アイル・ビー・ゼア」、イントロ部分が伊丹幸雄のヒット曲「青い麦」に剽窃された「ママの真珠」、さらにソロ作品「ガット・トゥ・ビー・ゼア」「ロッキン・ロビン」「ベンのテーマ」、どれもこれも完璧な楽曲でした。デビュー当時、マイケルは何と11歳。その非凡な歌心とダンスの記憶は永遠に世界中のファンを鼓舞し、癒し続けてくれることでしょう。
今のBGMはマイケルの隠れ名曲「フェアウェル・マイ・サマー・ラヴ」です。夏の陽射しが輝く前に、「キング・オブ・ポップ」は無情にも旅立ってしまいました。スティーヴィー・ワンダーが衰えを隠せない現在、残る天才はいよいよプリンス独りきりになってしまった感があります。殿下の双肩にのしかかる期待と重圧は大変なものでしょうが、何とかマイケルの分まで新世紀のミュージック・シーンを牽引して欲しいものですね。
さようならマイケル、貴方は私達の太陽でした。この希代の天才に心から哀悼の意を表します。合掌。