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カテゴリ:歌謡曲
8月8日はピーター=池畑慎之介さんの57回目の誕生日でしたね。今回は今年でデビュー40周年を迎えた、この類まれな才人について触れてみることとしました。先ずは昭和歌謡史屈指の名曲、1stシングル「夜と朝のあいだに」をお聴き下さい。7/3付のブログでも書いた通り、なかにし礼さんの歌詞のみならず村井邦彦さんの手になるメロディーがとにかく美しい!中性的なピーターさんのキャラクターに絶妙にマッチした傑作でした。
【夜と朝のあいだに/ピーター】 続いて「愛の美学」です。歌詞は引き続きなかにし礼さんですが、作曲は当時新進気鋭の都倉俊一さん。シングル盤のジャケット写真は女医の西川史子さんみたいですねえ。 【愛の美学/ピーター】 以上の2曲以外の当時の音源は、残念ながらYOUTUBEにアップされていない模様です。10年以上前にソニーレコードから発売されたベスト盤も、残念ながら既に入手困難。私も買い逃したままだったので再発をずっと願っていたところ祈りが通じたものか、来月末に選曲が多少異なりますが2枚組ベスト盤が発売されることになりました。シャンソンのカバー曲も豊富に収録されており、早速予約しちゃいました。これを機会にピーターさんの歌声をじっくり検証してみたいと思っています。 ところで先のYOUTUBEにおける2曲には、ピーターさんの正真正銘の芸能界デビュー作、ATG(日本アート・シアター・ギルド)配給映画『薔薇の葬列』の抜粋シーンが付加されています。実験的映像作家として名を馳せた故・松本俊夫監督の長編劇映画第1作で、昭和44年10月に発売された1stシングルの一月前に公開されました。 【薔薇の葬列:抜粋/監督・松本俊夫】 ソフォクレスの悲劇『オイディプス王』を現代劇に置き換えた前衛作品でしたが、当時の新宿界隈に跋扈したヒッピー+同性愛者達の生きざまに焦点を当てたドキュメンタリーとして観るのが正解でしょう。ジャン・ジュネの名作『花のノートルダム』の登場人物に酷似した連中は元より、あの淀川長治さんまでゲスト出演している如何にもATGといった作風で、大島渚監督のカルト映画『新宿泥棒日記』とのセット鑑賞を推奨します。私の敬愛する大島さんの諸作品については、何れじっくり語らせて頂きましょう。 ピーターさんが俳優としても評価を高めた作品は、言うまでもなく黒澤明監督の晩年の佳作『乱』でした。仲代達矢さん演ずる戦国時代の架空の武将、一文字秀虎に仕える小姓・狂阿弥役に抜擢された時は意外な人選と誰しも思ったことでしょうが、喜怒哀楽豊かな演技と上方舞の第一人者で人間国宝であったご尊父に鍛えられたという舞の技量によって、作品の質が大幅に高められたと思います。バラエティ番組の企画で見事な社交ダンスを披露してくれたのも記憶に新しく、これからも歌に舞踊に映画にと大いに活躍して欲しいものですね。それではまた。
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最終更新日
2009.08.09 15:36:52
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