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June 26, 2024
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カテゴリ:医学

若者にリスク高まる「スマホ認知症」

 

最近、若い世代から、スマートフォン(スマホ)の使い過ぎにより、記憶力の低下など認知症に似た症状を訴える人が増えています。病名ではありませんが軽視できないという「スマホ認知症」について、福井大学医学部付属病院脳神経内科の浜野忠則診療教授に聞きました。

 

過度な使用で記憶力低下

「原因は疲労でしょう。現時点で直接認知症に症例は報告されていませんが、将来的なリスクが高まる可能性はあります」と浜野教授は指摘します。

スマホ認知症は、アルツハイマー病などの認知症のリスクが高い高齢者より、若年層で問題視されています。「日常的にスマホを使う高齢者は、使わない高齢者と比較して認知症の比率が低いと報告されているため、適度な使用であればお勧めできます。問題は、15時間以上もスマホ画面を見ているような1020代前半の若者の将来です。20602100年にかけて、アルツハイマー病患者がさらに増加する報告論文もあります」

現時点では、スマホと認知症が直結しているとは断言できません。「しかし適度な使用により記憶力、学習機能、集中力低下、メンタルの不調や不眠を訴える割合が若年層を含めて高くなる論文が多数あります」

 

 

脳の疲労生む三つの原因は?

スマホ認知症は脳の疲労から来るものと考えられています。その原因について、浜野教授は➀「スマホ依存症」ともいえる長時間の使用②マルチタスク③ブルーライト―—の3点を挙げています。

マルチタスクとは、テレビや講義の合間にスマホを触るなど違う作業を同時に行うことです。しかし人間は本来、一つのことにしか集中できないため、不要な情報を無視するために脳(前頭葉)はエネルギーを浪費します。

また、練る直前まで画面を凝視してブルーライトを浴び続けると、脳が日中と勘違いして睡眠促進ホルモン「メラトニン」の分泌が抑制され、質の良い睡眠を取りにくくなります。

 

 

良質な睡眠が必要

「脳をゆっくり休ませることで、脳疲労による記憶力や集中力低下が回復します。アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβタンパクも睡眠中に体外に排出されますが、不眠が続くと脳にたまってしまいます。質の良い睡眠は最も重要です」

浜野教授は「仕事や勉強以外でスマホなどの画面を見る時間は、12時間以内を勧めます」とアドバイスしています。

 

 

 

【▲生活らしんばん▼】公明新聞2023.4.20






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Last updated  June 26, 2024 05:15:20 AM
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