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July 18, 2024
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カテゴリ:文化

日本でEVは普及するのか

▶——高橋 優(EVジャーナリスト)——◀

 

EVならではのワンペダル機能

世界では、「EVシフト」が急激に進行しています。

「EVシフト」とは、ガソリン車から電気自動車(EV)への移行のこと。EVの普及率がわずか1.2%の日本ではなかなか実感することはできませんが、例えば、北欧のノルウェーではすでに新車販売の8090%近くがEVなのです。

また早くからEVを推進している「EV先進国」が多いヨーロッパ全体でも、2022年には15%程度がEVに、さらに隣国の中国市場になると、20%以上がEVに置き換わり始めているのです。

ここでのEVとは、バッテリーが供給する電気のみで動くバッテリーEV(BEV)のことです。日本で主流のハイブリット者は、EVとは異なります。あくまでもガソリンエンジンを中心的に使用して走行し、外部電源から充電することができないからです。

そしてこのEV、実力派ガソリン車にないさまざまな優れた特徴を備えています。

例えば——

・燃料は電気のみ。ガソリンはいっさい使わないので、排ガスはゼロ

・車軸にじか付けしたモーターで動く。内燃エンジンと違ってほぼ無音。室内も静か

・アクセルを放すと同時に「回生ブレーキ」がかかり、減速を始める

・運転中にブレーキペダルはあまり使わず、アクセルのみのワンペダル運転が主流

ちなみに。私は免許をとってからEVしか所有したことのない「EVネイティブ」ですが、とくにお気に入りなのが通称「ワンペダル機能」です。

多くのEVに採用されている、完全停止まで加減速をワンペダルでコントロールするもの。ペダルの踏み方によってスピードを細かく調整できるのです。

一方、レンタカーなどで珠にガソリン車を遠転する際には、クリープ現象やアクセルペダルから足を話しても減速してくれないことに、非常に違和感があります。EVではありえない異常な挙動として恐怖を感じるほど違うのです。

 

欧州15%、中国20%——

世界では置き換え進む

 

普通充電で通常は事足りる

現在、EVについて皆さんが気にするのは、満充電当たりの航続距離や充電スピードという観点だと思います。

航続距離については、EVの場合、高速走行になればなるほど悪化する傾向があります。そこで、私は独自に「航続距離テスト」と題して、高速走行時での航続距離を実際に検証しています。

その結果、テスラモデル3という車種では、ズバリ571㌔という航続距離を達成しました。この距離は、東京——大阪間を充電なしで層はできるレベルです。すでに現時点のEV性能でも、皆さんの想像以上に進歩しているのではないでしょうか。

もう一つの、充電スピードについてですが、EVで注意するべき点として、急速充電と普通充電という2種類の充電方法がある点が挙げられます。

急速充電は、内燃機関車にガソリンを補給するように、街中サービスエリアに設置している急速充電機を使用して、目的地に到着するまでに必要な電気を継ぎ足すというイメージ。先ほどのテスラ車で、充電残量80%まで30分程度で充電可能です。航続距離にすると400㌔近い電力量を回復できます。

EVの急速充電ステーションについては、現在、普及が急ピッチで進められている状況。高速道路上でも、各主要サービスエリア当り6基程度の充電器が設置され始めています。今年のGWに定点観測したところ、充電渋滞が発生している様子も見られませんでした。

また、テスラは独自にスーパーチャージャーと呼ばれる急速充電ネットワークを拡充し、現時点で日本全国70カ所程度に設置されています。

ただ、EVについても最も特筆すべきは、普通充電の存在でしょう。自宅の車庫、集合住宅の駐車スペースなどに設置可能な充電器で、一晩かけてゆっくり満充電にする方法。充電プラグを差し込んでしまえばあとは放置可能ですので、実質の充電待ち時間はゼロと言えます。

あまりと腕をしないユーザーであれば、自宅で日々、普通充電をするだけで事足りるはずです。

 

 

 

【文化Culture】聖教新聞2023.5.11






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Last updated  July 18, 2024 05:50:13 AM
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