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　　日本マクドナルド「店長は管理職か？」の判決について

平成20年1月28日、東京地裁で、「原告（日本マクドナルドの店長）
は、労働基準法（第41条第2項）によって割増賃金支払い対象から
除外される『管理監督者』ではない」という判決が出ました。

この判決を受けて、４月から、セブンイレブンが、店長の割増賃金
を支払う変更するようです。


今回は、この判決について考えてみたいと思います。


まず、法律上の管理職とはどのような定義か？

【労働基準法の管理監督者の範囲】（昭和22年9月13日基発第17号）
　
監督又は管理の地位にある者とは、一般的には、局長、部長、
工場長等労働条件の決定、その他労務管理について経営者と一体
的な立場にある者の意であるが、名称にとらわれず出社、退社等
について厳格な制限を受けない者について実態的判断すべきもの
である。


今回の判決は、管理監督者には重要な職務と権限があり、賃金な
どの待遇も一般の労働者より優遇されていることが必要で、店長
はアルバイトの採用はできても社員の採用権限がないこと、営業
時間やメニュー、商品価格の設定も自由に行えないことなどから、
管理監督者としての実質的な権限はないと認定し、また、待遇面
でも、評価によっては部下が店長の平均年収を上回ることなどか
ら不十分とし、「管理監督者に該当しない」と判決されました。

単に役職を与えただけといった「名目だけの管理職」は、法律上
の管理監督者にはならないということです。


法律上の「管理監督者たる管理職」とは、
○経営幹部会議の参加している
○部門の統括的な立場（権限を有している）にある
○部下の採用、指導教育をしている
○部下の管理、人事考課権限を有している
○出退社の管理、遅刻早退のカット等がない
○部下を上回る管理職手当が支給されている
等を総合的に勘案して判断するとしてます。


管理職とは何をするのでしょうか？
管理職に、役割・権限を伝え、認識させているでしょうか？
管理職としての役割、権限を与え、実行されていますか？

経営者の皆様におかれましては、
今回のマクドナルド事件から、上記について再度確認・検討を
し、今後の方針を考える必要があると思います。