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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2008年06月14日
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カテゴリ:学校

惠子の学校で、スポーツデーがあった。5年生から10年生までの子が、市内のスタジアムに集合し、授業の代わりに、半日スポーツをする日。

チームになって、他のチームと試合をしたそうなのだけど、惠子のチームは、1人余分で、誰か1人は見学をしないといけなかったそうだ。4回試合をして、そのうち、惠子は2回も見学したそうだ。1チームに7人もいるのに、何故惠子が2回も見学したのか理解に苦しむ。

「恵ちゃんは、試合をしたくなかったの?」と聞いたら、

「もちろん、したかったよ。でも、みんな試合がしたくて、誰も見学したくなかったのだからしょうがないよ。」と言った。

「でも、7人もいるんでしょ。恵ちゃんが見学するのは、1回でいいんじゃないの?自分も試合に出たかったら、私はもう1回見学したから、他の子が見学してよ、ってどうして言えないの?」

惠子は、「だって、誰も、見学したくなくて、すぐに次の試合が始まるから、話し合って決めている時間なんてなかったのよ。」と反論した。

さすがに、3回目は、他の子が、「もう、恵は、2回も見学しているのだから、しなくていいよ。」といってくれたそうだ。

惠子は、誰もしたくないけど、誰かがしなくてはいけないなら、自分がやってもいい、と考えるタイプ。ある意味、自己犠牲の精神に溢れていて、美徳と言えなくもないが、ドイツでは、バカにされるだけだと思う。ドイツの子って、本当に自己主張が強くて、何でも、「イッヒ、イッヒ(Ich,Ich)」って他の子のことなんて考えない。日本でもそんな子はいっぱいいるかもしれないけど、やっぱり、ドイツのほうが、小さい頃から、自己主張をするよう躾けられているのか、日本の比ではないような気がする。

賢浩のテニスレッスンだって、誰が1番に打ちはじめるか、という順番争いがすごい。また、賢浩のようにボーっとしている子は、すぐに順番を抜かされてしまう。抜け目ない子が得をするようになっている。先生は、順番を守れ、とか、この前は、Aちゃんからだったから、今日はBちゃんから、とか、そんな配慮はしてくれない。もし、惠子がスポーツクラブに入っていたら、永遠に順番がまわってこなかったかも・・。そう考えると、個人でレッスンを受ける音楽が、惠子にあっている習い事だったといえる。

親としては、惠子の話を聞いて、「みんなが嫌がることを、よくすすんでしたね。偉かったね。」と褒めてあげるべきなのかな?と迷った。でも、ドイツに住んでいる限る、そんな精神では、いいように利用されるだけで、誰も惠子に感謝なんてしないと思う。むしろ、バカにするのではないだろうか。誰かが犠牲にならなくてはいけない時に、いつも惠子が手を上げることをみんな期待してしまうのではないかと心配なのだ。惠子に、もっと自己主張しなさい、毎回は、自分を犠牲にする必要はない、と注意するのは、親として間違っていることだろうか?






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最終更新日  2008年06月15日 00時26分44秒
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