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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2011年09月16日
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カテゴリ:学校
今朝はかなりの冷え込みで、霜がはっていても不思議に思わないぐらいだった。
ウールのタートルネックのセーターをタンスから引っ張り出して着た。

昨日の夜、恵子は夫と一緒に帰ってきたが、家に着いたのは11時半ごろ。
夫は夕飯を食べていなかったのでおなかをすかせていたが、学校の食堂で夕飯を食べたはずの恵子もおなかすいたーと言った。寮の食事は、典型的なドイツ式で、昼食はものすごくボリュームがあり、デザートまでつくが、夕飯はパンとハムとチーズ・・・といういわゆるKaltesessenと言われる火を使わない食事。だから、おなかがすいてしまうらしい。

今朝は、恵子は早くに起きて、賢浩よりも早く学校に出かけていった。「授業に出るの?」と聞いたら、「うん、友達に会いたいから・・」との返事。1,2時間目はラテン語、3.4時間目の間に歯医者に行き、5,6時間目にまた学校に戻って、恵子はNWT(自然科学・技術)を選択していたが、友達はスペイン語選択だったので、一緒にスペイン語の授業を受けてきたそうだ。変なの。

歯医者では、親知らずを抜くことを相談した。恵子は3年前から歯の矯正に通っており、上の歯だけは、矯正器具が取れた。(しかし、夜間だけは装着している) 現在は、下の歯だけ器具をつけているが、それもたぶん今年中には取れるのではないかと思う。せっかく矯正してまっすぐにした歯並びだが、親知らずが生えてくるスペースがなく、生えてきた場合、歯並びを歪める危険があるので、抜いてください、と言われていた。それで、歯医者に相談したら、手術になるので、別の町の専門医にいってくれ、と言われた。先生が専門医に電話をして予約を取ってくれたが、金曜日はやっていないので、木曜日に学校を休んでいくしかない。それに、3Dのレントゲンを取る必要があるらしいのだが、それは保険がきかないので、150ユーロの自己負担になると言われた。結構高いなー。なんだか、思っていたよりもおおごとで、気後れがしてきた。せっかく2週間後の木曜日に予約を取ってもらったが、今回はとりあえずキャンセルして、もう一度、矯正医に相談してみようと思っている。

午前中、ちょっと出かける用があったので、6時間目が休講になった賢浩にニコチャンを迎えに行ってもらった。先生に、「ニコは、今日も友達をたたいた。また女の子の髪の毛を引っ張った。」と言われたと報告された。本当に頭が痛い。

恵子は、午前中は、歯医者に行ったり、元クラスメートとの旧交を温めたりして過ごしていたが、実はものすごく一杯宿題が出て、そんなにのんびりもしていられないと言っていた。
LGHは、数学と語学は能力別編成になっている。
語学は、レベルに応じ、1級から8級まであり、7年生から10年生までがテストによって振り分けられる。7年生でもできる子は、上級生と一緒に勉強できる。恵子は、英語もラテン語も一番上のクラスにはいった。これは、たぶん本人も想定していたことだと思う。
数学は、1学年を能力別に3つのクラスに分け、Spitze Forderung(上級者コース)1クラス、Normalklasse (普通コース)2クラスに分けられるそうだ。恵子は、上級クラスの「Spitze Forderung」に振り分けられた。このクラスは、数学でトップ中のトップ集団。恵子は、「かなりレベルが高くて、自分がバカだと思える。家で、ものすごく勉強しないと、ついていけないと思う。」と言っていた。落ちこぼれないためには、自分が何をしないといけないのかわかっている子なので、上級者クラスに選ばれ、すごいプレッシャーを感じているようだが、すごく励みになるのではないかと思う。

恵子が編入した10年生は、LGHに編入するラストチャンス。11年生、12年生からは編入できない。7年生から9年生は毎年一定人数受け入れるのだが、10年生で編入できるチャンスは少ない。2クラスあるのだが、隣のクラスには5人入ったそうだ。恵子のクラスが2人。しかし、この7人全員が女の子だった。男の子で今年合格した子はいなかったようだ。この偏りの理由はわからない。寮の部屋数の問題もあるのだろうけど、女の子の方が優秀な子が多いということなのだろうか???
隣のクラスの5人は、4月にすでに入学許可が下り、夏休みまでに実際に学校生活を体験してみて、どの子と一緒の部屋になりたいかということが言えたらしい。しかし、恵子と、恵子のルームメートは「補欠入学」だったので、寮生活のパートナーを選ぶことができなかった。恵子のルームメートは、空席待ちリストの1番目で、LGHから連絡が来たのは、恵子より1日前だったそうだ。恵子は、空席待ちリストの2番目で、本当にぎりぎりで入学許可が下りたというわけ。すごくラッキーだったと思う。
恵子は、空席待ちリストの3番目の女の子とも友達になった、と言った。彼女は、どうしても、LGHに入りたかったので、9年生として編入させてもらったそうだ。普通の学校で10年生になるより、LGHでまた9年生を繰り返すほうがいい、という考え方が私にはわからなかったのだけど、そういう子は、この子だけではないらしい。LGHにはいるためなら、留年もいとわないなんて、本当にすごい学校なんだなーと思う。能力別編成だから、自分にあったレベルに入れるし、何よりも、課外活動が充実している。79もクラブがある。恵子は、空手、囲碁、技術のほか、先生に勧められたので、幾何学クラブにも入るそうだ。
最後の一人としてここに入学できることになって、本当に運が良かった、と思う。

恵子は、昨夜から、「あー、やっぱり、我が家が一番。ママの料理が一番いい。」を繰り返している。でも、LGHに入れて一番喜んでいるのは、彼女自身だと思う。





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最終更新日  2011年09月16日 22時37分39秒
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