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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2017年12月02日
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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:仕事
今週は雪が舞う日が多かった。
日が短くなり、朝も夜も通勤時は暗い。雪や雨が降るとライトが反射してすごく運転しづらい。
また雪が降ると道路に塩を撒かれるので車体や窓が汚れる。
ノロノロ運転になって通勤に倍の時間がかかる。
大きな交差点が坂の真ん中にある。案の定スリップ事故があり大渋滞。

わたしにとって雪は迷惑。
でも私の同僚は雪が降ると大喜び。

先週「Schneeって日本語で何というの?」と聞かれた。
「雪ですよ」と教えたら、それ以来雪がふるたびに「ユッキー、ユッキー」とNさんははしゃぐ。Kさんが「Nさん、よく覚えられますね、そんな単語」と驚いていると、Nさんは「Schneeは私にとって食べ物と同じぐらいの存在。無くては生きていけないものなの。それに、「ヤッピー!!ユッキー!!」って語呂が良くて覚えやすいじゃない」と言った。Nさんの発想は、XOといいユッキー!といい、本当に面白い。
Nさんはスキーが趣味で、いつも積雪情報をチェックして一喜一憂している。Nさんの彼氏もスキーが大好きで、日本へのスキー旅行を夢みているそうだ。家に帰って彼氏に「雪」という単語を教えてあげたら、それ以来「Ich will ユキ! Ich will ユキ!(雪が欲しい!)」とずっと言っているらしい。
私は「ユキは日本では女の子の名前でもあるので、その発音でそういっていると、別の意味に取られてしまいますよ。」と教えた。
Nさんは「放射能が怖いから私は日本に行きたくないの。カナダに行こうって提案しているんだけどカナダはこの前行ったから今度は日本でスキーがしたいんだって」と言った。私は「北海道なら放射能の心配なんてないですよ。スキーの後温泉もありますよ。」と一生懸命日本でのスキーをPRしたが「私はアイスランドで温泉に入ったけど、入っている時はいいけど、出たらすごく寒くて、シャワーに辿り着く前に凍えそうになった。」と温泉に否定的だった。「日本の温泉はもっと近代的ですから、そんな心配はないですよ。」と説明したが、あまり響いていなかったようだ。

昨日Nさんがカレンダーを12月にかえようとした。私達の部屋には3つもカレンダーがかかっているのだが、そのうちの一つは男性の半裸の写真のカレンダー。11月の男性モデルの写真がKさんのお気に入りだったようで、Kさんはカレンダーがめくられることを残念がっていた。
20cm四方ほどの小さいカレンダーで、私の席からは遠いところにあったので私は全然気づかなかった。
Mさん(男性)の机の前に女性の半裸の写真のカレンダーがかけてある。コピー機のすぐ近くなのでいやでも目につく。最初に見た時は、女性の多い職場で堂々とよくこんなカレンダーを貼っているなーとびっくりした。
Nさんは「あれは顧客からのプレゼントなの。男性にだけそういう待遇をするのはおかしいと社長に抗議したら、社長がこのカレンダー(男性の半裸写真)を買ってくれたんだよ。」と説明してくれた。なんて明るい職場なんだろうと思った。

昨日職業訓練校時代の友人(ウクライナ人)の家にお呼ばれした。
彼女は私より1年遅れて研修を始めたので、来年試験を受ける。
「受かる気がしない。休みの日でもいつも気になって心が休まらない」と言っていた。その不安は痛いほどわかる。去年の私がまさにそうだった。
しかし彼女はすでに事務所の社長から「研修後も引き続きあなたにここで働いて欲しい」と言われているそうだ。彼女は「1年前にそう言われていたら喜んでいたと思うけど、今は素直に喜べないわ。すごくケチな人だからどうせ給料だってたいしてもらえないと思うし、感情の起伏が激しいから、ついていけないときもあるの。社長は自分の5歳の娘と私に同じような叱り方をするのが耐えられない」と言っていた。
彼女も電話や顧客の対応をしていないのだが、社長が2週間休みを取った時があって、その時は電話に出なくてはいけなかったので、「訓練」したそうだ。
彼女は以前コピーセンターで12年も働いていて、そこでは電話対応もしていた。「コピーセンター、XXです」と言いながら電話を取っていたと話したら、「そんな対応はここではしないで。ここでは、XXX税理士事務所、あなたはXXさんと話しています、という風に電話にでてちょうだい」と言われたそうだ。
「Steuerkenzlei XXXX。Sie sprechen mit Frau XXX」というのが正しい電話の出方だと教わったと彼女は私に教えてくれた。実はNさんもKさんも全く同じ対応をしている。何度聞いても違和感があるのだが、やはり正しい対応だったんだなーと改めて思った。私もそう真似するべきなのだろうが、自分のことをFrauXXXと名乗るのは気恥ずかしい。会社名と自分の名前だけでも間違いではないのだが、それだと軽い印象を相手に与えてしまうのかもしれない。

友人は「私もあなたもドイツ語に難点があるけど、あなたのほうが市場価値は高いと思う。ロシア系はここには溢れているし、偏見を抱いている人も多いから、ロシア訛にアレルギーを持っている人もいる。でも日本人は少ないし、真面目だとか仕事ができるといういいイメージがあるから、語学ができなくても仕方ないと思ってもらえるのではないか」と分析していた。

日本人が少ない地域に住んでいて、それが得か損かと言われれば、損なことのほうが多いと思う。でも友人の分析もあながち間違ってはいないような気もする。





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最終更新日  2017年12月03日 04時47分59秒
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