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カテゴリ:仕事
今日は職場のクリスマス会がレストランで開催された。
参加者は社長夫妻、大社長夫妻のほか社員15名。 年末の土曜日で他の行事と重なって欠席した人も数名いた。 レストランでのスリーコースだった。 最初にゼクト(ドイツ版スパークリングワイン)で乾杯。 食事の途中で社長が今年一年を振り返って総括をした。 1月に50歳の誕生日を迎えた社員がいて、彼女は会社の人全員を誕生会に招待したそうだ。同じ町に住んでいるので一緒に行こうとGさんがCさんを家まで迎え行ったら、Cさんが突然歩行不能状態になっていたそうだ。死の淵まで一度は追いつめられたCさんはその後入院リハビリを経て奇跡的に職場復帰ができたという。私が入社する前の話なので、私は全く知らなかった。Cさんはいつも週2回会社に遅れてくるのだが、それはリハビリのためErgotherapieに通っているからだということを今日はじめて知った。 社長はCさんが復帰できてよかったというような話をした。 それから今私達の事務所ではデジタル化を徐々に進めているのだが、それでも今年使ったコピー用紙は35万枚を超えており、更なるデジタル化を進めても、せいぜいあと数千枚の節約しかならないだろうという話もした。こんな小さな事務所でもそんなに紙を消費しているのかと驚いた。 私が加入したことも少し触れてくれた。みんなが努めて「Hochdeutsch(標準ドイツ語)」を話すようにしているので、正しいドイツ語環境になってよかった、と笑いながら話してくれた。 前日Iさんから「新しく入った人はみんなの前で何か話さないといけないのよ。日本語で詩を朗読して欲しいわ。」と言われていたのでドキドキしていたが、それはIさんの冗談だった。ホッとした。 私はKさんの隣りに座った。Kさんは今年は15日が仕事納めで翌週から2週間休みを取っている。「どっか行くんですか?」と聞いたら、「ううん、肉屋でアルバイトをするの」といったのでびっくりした。 金曜日にKさんは「私は明日会社に来て仕事をするから、会社に来てくれたら一緒に会場まで行ってあげられるよ。」と言ってくれた。レストランは事務所から10kmぐらい離れたところで、道順が不安だったので、ありがたい申し入れだった。行く少し前に落ち合う場所が事務所から他の場所に変更になった。私はKさんに「今日はギリギリまで仕事をしていたんですか?」と聞いたら、「今日は事務所で仕事はできなかったの。明日するつもり。今日は老人ホームで働いていたの」と普通に言った。私は「えっ、老人ホーム?」と思わず聞き返してしまった。 Kさんは老人ホームでの掃除の仕事を職業研修をしている時から週末にしていたそうだ。研修生のお給料は少ない。だからバイトをしていたというのだが、正社員に採用されてからも続けているそうだ。私たちの仕事は他の仕事に比べ給料がよくないのは事実だが、週に40時間働いて、更にはKさんは残業も多くて、そのうえ週末はバイトもしているというだけでもびっくりなのに、クリスマスや夏休みなどの休暇を利用して他のバイトもかけもちしているなんて、本人はあっさり言っているけど、ちょっと考えられない。副業は社長の許可があれば可能だし、月450ユーロ以下のバイトは非課税。Kさんは「車のローンを払うためにかせがなくっちゃ!」と平気な顔をしていたが、私は驚きを隠せなかった。それとも掛け持ちで仕事をしている人は案外多いのだろうか? Kさんは「お金も欲しいけど、他の仕事をするのも楽しと思うからしているのよ。いつも1セント単位で正しいかどうか細かく神経を使う仕事をしているから、たまに何も考えないで体だけを動かせばいいという仕事はリフレッシュできる」と言った。 後半はIさんがサイコロを6個使った「30」という面白いゲームを教えてくれて、4-5人のグループでIさんが用意してきて賞品を賭けてゲームをして盛り上がった。午後11時頃に何名かが帰るというのに便乗して私も帰ることにした。でもまだまだ残っている人もいた。お腹いっぱいに食べて、みんなとワイワイできてとても楽しかった。もう少しドイツ語が流暢ならもっと楽しめたと思うが、一人ポツンと孤立する状態にはならなかったので、ホッとした。 家についたのは午後11時半過ぎ。かなり疲れたけど、こういう「オフィシャルな会社の飲み会(食事会)」に参加したのは20数年ぶり。今まで私は世間から隔離された生活をしていたのだなーと思った。海外で3人の子供を育てている間に得た経験も多いが、失ったものも多かったのだろうなとしみじみ思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年12月10日 09時32分17秒
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