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車筆太

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2006年09月29日
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カテゴリ:雑誌
 チョッと更新をサボっていたら、トップが変わってる・・・。
 特にコンテンツが増えたようには見えないし、表示文字が小さくなって、ゴチャゴチャしただけのような気もしますが、何とか自分のブログにはたどり着くことはできたから、いいや。

 さて、今回は二週間ほど前に買ったもので、販売目録を兼ねたミニコミ誌『まんだらけtrash』。
 このミニコミ誌、日本中で「うおっ!?」と驚愕する人が百人にも満たないんじゃないかというくらいにマニアックな代物。実際、通観してみて初めて「おお、スゴイ」となりましたから。
 特集は「芸文社」。芳文社コミックス・B6・旧ロゴシリーズ全536冊フルコンプ。これだけの数、有名どころの少なさ(ふくしま政美の『ローマの星』なら分かるかな?)、マイナーどころは値が付かないために次々と市場から消えていく現状の中、ただ集めるのではなく、これだけの形にした國澤博司さんの熱意と愛情にはただただ感服の極み。
 掲載劇画誌まで溯り、独自の劇画観からなされるキャプションの数々も壮観です。
 半年ほど前に紹介したサイト「劇画マイノリティ・リポート」は既に閉鎖してしまったけれど、まんだらけで活躍されているようで、まさに鬼に金棒。今号の『まんだらけZENBU 32』でも真樹日佐夫先生にインタビューしてらっしゃいます。
 
 パラパラと読んでいて改めて気付いたのだけれど、『独身アパートどくだみ荘』もこのレーベルなんですよね。
 芳文社コミックス版が全35巻。『新・どくだみ荘』が全7巻。確か、『新・どくだみ荘』は『新・どくだみ荘』ではなく、『どくだみ荘』の未収録分で、他に、本当の意味での『新・どくだみ荘』が未収録であるため、直に掲載誌にあたらなければならないという険しい道があったような。
 
 閑話休題。
 男の娯楽を徹底的に極めた感のあるこの大人レーベルでは、川崎三枝子や麻雀モノ、刑事(?)モノをちょろっと持っているだけですが、これで完結なのかとか、総集編の雑誌だけではなく単行本もあるんだとか、それなりに参考になったので、少しでも興味があれば、得られる収穫は格段に大きいんだろうなと。
 冒頭の劇画誌の紹介もまずまず。1975年前後(特に改題・廃刊・休刊付近)の劇画誌の動向を掲載作家から見ていて、なるほどと関心。
 高園寺司が「『漫画コミック』でギャグ漫画を掲載」ってのがいつの時期なのかが気になります。
 また、改題された劇画誌のつながりも、改題前後どちらか(できれば改題前)の雑誌に目を通してないとダメなので、貴重です。
 
 ただし、誤りも発見したので、指摘。
 『漫画コミック』の創刊が1971年となっているが、実際の創刊号は68年の6月1日。初期の表紙は女性のグラビア(増刊号除く)で、手持ちの73年の表紙は手描きに変わっているので、71年に新創刊として販売された時のを勘違いしたのかもしれない。ただ、71年以降のにも、創刊が昭和43年8月1日とあるので、間違うなら発行月だけになるから、単純な誤植もしくは書き間違いにすぎないかも。
 
 ともあれ、ここからあふれ出す劇画観、娯楽観は興味深い。ほとんどの人にはなんてことないんですけどね。
 そういう意味では、70年代エロ劇画の復刻が進んでいるにもかかわらず、一向に評価される兆しのない保谷良三も救ってあげて。せめて、復刻本の一つでも。お願い。

 尚、上の画像は、まんだらから拝借
 各店で、店員に「ちょーだい」と言えば買えますが、近所にない、行くのが面倒という方は、書肆アクセスの通販でどうぞ。





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最終更新日  2006年09月29日 22時57分42秒
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