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カテゴリ:大学での講義
「感性のトレーニングは、言葉の感性を磨く手法である」 さて、 どれほどの人たちが、自分の目標を明確にドラマチックに言葉で表現できるか・・・ 実は、夢を語ること、目標を伝えること・・・・は 自分の人生のプレゼンテーションなのだ・・・・・ 午後一番の授業90分は、私も辛いからということではないが、黒板の前で話しをするのが本当に苦手で、逃げ出したいのをごまかすために(笑) ちょいアクティブに授業をすることにした。 3班に分かれて、それぞれのテーマを持って校内外を観察 帰ってきたら、班内でディスカッションし、発表する。 先週のテーマは「カタチ」 3班がそれぞれ、○と□と△の形状のものだけに、意識を集中し目の中に飛び込んできたその形をチェック、 それが、どうしてその形なのか、必要なのか、自分ならどんな形に表現するか、それはすぐれているのか、機能的なのか、デザインなのか、メッセージなのか・・・ をディスカッションする そして、発表・・・ 1・感じる前に何を感じるかを決める(形) 2・感じたものを理解する「言葉」を持つ 3・感じたものを感じ取る「技術」 これが今季最後の授業のテーマだ。 「ある特定の対象への意識の焦点化と集中化」の訓練は、発想の転換や、感性を磨く成長へ加速させる。 仮説がないと、私たちは何もつかめることも見ることもできない。 なにか見ようとすると、そこにスポットライトがあたったように見え始める よく、シンクロした! と興奮するときがあるが、 これは実に自分が見ようと、感じようと、知ろうと、欲しいと・・・ そういうアンテナを張るから、昨日と同じ道でも、違った景色が見え始めるのだ。 見ようとする意識が高まってくると、感じることができてくる。 それをまた言葉に表すこと・・・・ 感じるまではいいのだが、 みな、それを「言葉」という技術に落とし込むことができない人が多い。 変換能力と感性の高さが、これから求められる時代になるはずであるし、そうあってほしい 初めて、彼らは意識的に○や△、□を意識する そうすることで、それを理解しようとし、なぜ?という「問」のトレーニングになる。 彼らはファッションの世界で、マネージメントも学び、企画、商品開発をしたいと望んでいる。 すでに企画デザインされ、商品開発されたものが市場に出回った「結果」を見て、そこから逆算して、システムやメッセージを学んでほしいと思う。 世の中は、学校で教わるより、はるかにリアルな授業の総合学院であるからして、ただ、講師の言葉に耳を傾け、黒板を写すだけの授業は、勿体ないと思うのだ。 <感性の根源は言葉である> そして、大事なのは、感じたこと、問を、言葉でどう表現するかなのだ。 シャガールがパリで修行中のときの日記から・・・・ 「電柱の陰に隠れている神様 ごみ箱の後ろにいる神様・・・・ 僕に、誰もが使ったことのない、ブルーをください」 彼は言葉であの「青」を自分のものとしたのである。 また、腕のいい料理人は、言葉の表現力の達人であり、スケッチを頭の中で描くことがうまい 明確なキーワードを持ち、そこから料理のアイディアやメニューを決める。 言葉で、組み立てることのできる人が、これからのクリエィターの必要な資質である。 ワインのソムリエなどいい例だろう。 その言葉の表現に、ゲストは感動し、まさにその場を言葉でエンターテイメントさせる素晴らしい技術であると思う。 感性・言葉・認識 とは、不可分な関係にあるはずである。 「言葉」をキーワードに、今後、学生たちと私も同じ目線で、学んでいこうと思う ****************************** アンデルセン童話(「うまいおもいつき」・岩波文庫より) ここは、 詩を作ったり、お話をしたりすることのできる人たちならば、 どっちを向いたって、そういう材料でいっぱいなはずなんじゃ。 畑に生えている作物の中から取り出すこともできるし、 流れゆく水の中からだって、くみ出すことができますよ。 ただ、その手立てをしらなきゃ、 ひとすじの光りをつつかまえるすべをしらなきゃだめだね。 まあひとつ、ためしに私の眼鏡をかけて、 耳ラッパに耳をあてがってごらん! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.12.26 10:18:41
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