カテゴリ:アメリカ事情
先週の米国はすっかりオバマ新大統領一色だった。今日の日経新聞では、英文全文と翻訳の両方が掲載されていたので、丁寧に読んでみる(こんなことされると、類似の企画を検討していた雑誌は大打撃だろう)。
”Restore science to its rightful place"。金融偏重主義に対する警告というよりも、ニューディール政策をも凌ぐ投融資政策を正当化するための方便であろう。 安全問題に関しては”We reject as false the choice between our safety and our ideals"と、単なる理想で命を粗末にすべきではない、とBush大統領からの転換を明確にする。 Muslim worldの独裁者に対しては、”You are on the wrong side of history"と歴史による正当化を使用する。他方自国の、”Patchwork Heritage"と表現する多様性は国の強みだ、と断言する。 金融・経済危機に対しては、一部の強欲と無責任の代償ではあるが、”Collective Failure to make hard choices and prepare the nation for a new age"と連帯責任であるともみなし、”We have duties to ourselves"とか”The price and the promise of citizenship"と国民の自己責任も促す。 そして建国以来の先人達の歩んだ茨の道と同様、我々も危機に立ち向かい、将来の世代が我々が”Refuse to let this journey end"だったと語りつぐよう頑張ろうではないか、と言う。 二百万人が勝利宣言と同じ熱狂を期待したにもかかわらず、歴史に残る、という強い願望を持つオバマは熱狂ではなく次の施策を見据えたあまりにも冷静で現実的な、そして歴史を巧みに使って説得性のあるものに仕上げた。先週は初日から矢継ぎ早に、施策の転換を具体化して行く。 ”Change Leadership"とはかくあるものという良き模範を見せてもらっている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 25, 2009 08:55:45 PM
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