大阪の渋滞、減らす技実りけり♪
大阪府警の調査によると、大阪府内の渋滞が平成6年以来、ピークの6割になるほどに緩和されたことが判ったそうだ。近畿二府県で比較しても、著しい差だという。東京都内の道路も、渋滞の緩和は当たり前の風景。これは過飽和状態(信号機1台に対するキャパシティの限界)によるもので、隣同士の信号機との連携が出来なければ最終的に土木的な工事、すなわち道路の拡幅を行いキャパシティの増幅をはかるしかないのだ。だからといって、道路拡幅はそんな簡単に出来るわけがない。今回、大阪府で渋滞緩和が出来たのは、信号の技!車の流れをスムーズにするため、信号機の青や赤の切り替えを秒単位で調整するなど運用を大幅に見直したのが功を奏したそうだ。具体的に行った内容としては、交差点で交通量の多い方(業界用語では幹線という)の道路の青時間を延ばすなど単純な方法。しかし、茨木市のとある交差点では、幹線道路側の青秒数を十五秒延ばしたところ、渋滞時間が25分も減少したという。 しかし幹線上の青時間を単純に長くすると交差側の赤秒数が長くなる事が起きるがそれによる新たな渋滞が発生しないようギリギリの15秒を算出したそうだ。国道2号と四つ橋筋が交わる交差点では四つ橋筋の別の交差点で歩行者だけが横断(歩者分離)できる時間帯を設けることで渋滞が17分も減った。進入し難かった四つ橋筋を避ける車が増え交通量が減ったために渋滞が解消したとみられる。信号が連続する場合、青が始まるタイミングを少しずつずらして車が止まりにくくする方法専門用語でオフセットというが、夜間と早朝の御堂筋ではこの方法を採用している。この方法は、各地で行われている手法で渋滞を解消させるだけでなく、深夜の閑散時におけるスピードオーバーを抑制させる事にも効果を発揮させる。信号機の運用見直しなどは、路上に設置させている感知器にて情報を得て、パラメーターを変更して行うこともあるが、やはり最終的に判断するのは実は人間の目なんですσ(^◇^;)車の通行量、周辺道路の状況、時間帯、事故防止等を考慮して、秒単位の微調整を繰り返しながら青や赤の時間を割り当てるというのが今の調整法の主流。交差点で信号待ちしているときに、カウンターを膝の上に置き、車を目で追いながらカシャカシャとカウントしている人を見かけたことはないだろうか?全部とは言わないが、大抵は信号機運用改善の為の交通量調査なのだ。それで得た時間事に収集したデータを元に赤時間青時間、隣同士にある信号機との連携時間、それに青時間から再び青時間に戻るまでの時間をその土地柄や、歩行者の多さなどを加味して算出し、運用改善を行っています。ちなみに何でそんなに知ってるかって?(笑)ご存じの通り、昨年の4月に退職し、下請けで働き始めたあっしですが、実はその会社で今の業務を始める前は、この仕事をしていたんですよ(*^^*)この記事を読んだとき、とても懐かしい感じがして同じ仕事をやっていた人間として、共感を持ち「渋滞改善して良かったね♪」と思わざるを得なかったんです☆寒い中、暑い中、朝も早うから交差点にへばり付いて夜は、閑散化する時間まで交通量、渋滞を調査して、そのデータを持ち帰り、どのように改善させるかを改善方針を決め、それを元に現在の運用秒数から変えていき、論理上でどの程度か以前させられるかを算出。その後、各都道府県警の交通規制課さんに承認を得た後、いよいよ実運用!この瞬間が、一番たまらない(笑)だって、計算通りに渋滞解消したら嬉しいじゃないですか♪逆のパターンもありますけどね(~_~;)現場に出て、スゥ~っと渋滞が解消されていくあの様子は、今でも頭に焼き付いています。渋滞はエネルギー消耗が著しい。しかし、解消すれば省エネ化し、温暖化にも寄与すると共に、経済効果も良いのです。今も、この仕事に携わっておられる方々にはこの先も大変ご苦労があるとは思いますが是非頑張っていただきたいと感じたニュースでした(^O^)/