ポニョ 感想
まとまりない感想。今までの駿作品と違うのは、映画の世界にリアリティが感じられないこと。あえてきっちりつめてない、というほうがしっくりくるかな。ト書きの視点というか、心理描写にあわせてカットが変わるとか、そういうのがみえない。食べ物のシーンが美味しそうじゃなく何かを試されているような、そんな不穏さが漂う。(ラピュタの目玉焼きのせたパン、ナウシカのチコの実、ハウルのでっかいベーコン等は、すごく美味しそうに見えるし)食べる、というのが何かの隠喩なのかな。神隠しのまったく逆バージョンなのかな。神隠しは両親をとられて人間の世界に戻ろうとして異世界で奮闘する話だけど、ポニョはもしかしてすべて真逆をいっているのか???一応「めでたし、めでたし」な終わり方だけど、後味がなんか悪い。この物語が終わることで登場人物の誰かが幸せになったわけではないから?(ポニョの人間になりたいという願望がかなった=ハッピーエンドではないような) 全体的に明確なメッセージがなく、深層心理に訴えかけてくるような、そんな感じ。(ものたりなく感じるジブリファンは多いんじゃなかろうか)童話のような雰囲気ではあるが、かなりいろんなモノをつめこんでいると思う。だからうまく感想が言語化できない。この感じは、舞踏の舞台をみたときとよく似ている。説明が難しい。うーん、もうすこし考察したいなあ。