号泣できる本
某所に「号泣できる本」という掲示板があった。最近はあまり本も読まなくなっていたので、これは買いだとピックアップしてみた。一人二人が薦めているものではなく、繰り返し何人もが上げている本を選んだ。 高橋克彦 「火怨」 大崎善生 「聖の青春」 東野圭吾 「秘密」 浅田次郎 「壬生義士伝」どうも私の感性は分厚くなってしまったようで、号泣とは程遠かったが面白かった。(まだ壬生義士伝は未読)「火怨」は達成感のある結末で感動的だった。でも「涙でページがめくれなかった」というカキコミには、ちょっと共感できなかった。坂上田村麻呂が蝦夷を征伐したという史実の枠の中で、主人公蝦夷の英雄たちは一度も負けなかった。最後は政治的勝利を得て終わる。作りが上手いと思った。「あーー面白かった」という読後感。「聖の青春」沢山のカキコミがあった作品。将棋のA級に在籍したまま29才で逝去した村山聖の生涯を描いたノンフィクション。どうも私は東野圭吾の作品と相性が悪いらしい。気軽に読むには面白いし、泣かせようという演出にはまってもいいのだが。