感激!阿波踊りの旅~6
時間前に桟敷席の入り口で待っていた。「場内の整理が終わりますまで、今しばらくお待ち下さい」アナウンスがあった。私達は待っていた。ふたりのガードマンのおじさんと談笑していた。「それではご入場できます」と、アナウンスがあった。ガードマンさんがゲートを開けた。私達は階段を上がった。「駄目っ、まだ入っては駄目っ、誰かゲートを開けたのは」私達を制止ながら場内のガードマンがゲートにいたガードマンさんに叫ぶ。「入場できますといっていたもんね」ガードマンさんが私達に了解を得るように言う。「そうそう、入場できますとアナウンスがありましたよ」私達も呼応した。ガードマンさんと私達を無視して、場内のガードマンは叫ぶ。「誰か、ゲートを開けたのは、誰か?」しつこい人やなと思っていると、「入場して下さい。慌てずに入場して下さい。席の番号を確認して下さい」アナウンスが再びあった。私達は一斉に階段を登った。「誰か、ゲートを開けたやつは誰か?」うん、場内の偉そうなガードマンの声がむなしく聞こえた。ああ。まあ、それは無視して、入った瞬間、場内にはなんともいえない雰囲気が漂っていた。演舞が始まる前の演舞場、神様がお払いをしてくれたかのようだ。中央に踊り手の演舞する通路があって、左右に十五段ほどの階段状の桟敷がある。午後八時半になった。三味線と太鼓と鉦の音が低く流れてきた。そして次第に……高く……。見えた。まず子供の連が見えた。愛らしい。うん、何とも言えない。子供が、イチ、ニー、イチ、ニー、リスムに合わせて踊っている。衣装がこれまた一人前なんだ。うん、これが泣けるね。続いて女性の踊り方が出てきた。清々しかった。踊り手たちが固まって並んで進んでいたかと思うと突然に広がって踊る。優雅そのもののだ。着物の裾がねピョンピョンと跳ねる。艶っぽいというよりさわやかだ。顔は蓑傘に覆われて見えない。ふふふ、謎めいていいのかもね。 男の踊り方は勇ましかった。輪をつくる。ひとりの男が手を大きく広げて踊る。次から次へと競い合うかのようにそれぞれの技を披露する。鳴り物に合わせて踊っていて、突然、鳴り物が止む無言の中、男衆が手をゆっくりと動かす。ゆっくりと、ゆっくりと、これがまた格好いい。阿波踊り、これはただの踊りではない。私は興奮してきた。人気blogランキングへ←ランクアップのために良かったらクリックして下さいな!■私が応援しているブログです。フク爺さんが私です。 下記をクリックして、一度覗いてみて下さいな。 →里の茶店「しゃらの木」・フク爺さんとサチ婆さんの立ち話