|
カテゴリ:読書
夏川草介:著 『 神様のカルテ 』『 神様のカルテ2 』 読みました。 漫画にもなっているようですし、映画化もされ2011年夏公開予定だそうです。 夏目漱石を敬愛し、妻ハルさんを愛し、「24時間 365日対応」の看板を掲げる信州の病院に勤務する 内科医 栗原一止。 一見変わり者と言われる彼と、彼の周りの一癖あるけれど暖かい人々。 本当にこんな喋り方をする人はいないでしょうというような主人公で、 しかも、こんなに上手い具合に役者が揃っているなんて・・・と思ってしまいますが、 でもそこが読みやすい所以かも 登場人物は「いかにも物語」 的ですが、内容は今の医療現場が抱える問題点を指摘しています。 著者は現役のお医者さんだそうで、医師作家の書かれた物は、実体験や裏づけがはっきりしているて説得力があります。 森鴎外、北杜夫、渡辺淳一、加賀乙彦(作品は重いですが、一時期はまってほとんど読みました)etc. 今なら、海堂尊さんが筆頭かな。 昔も今も読者を惹きつけます。 また、流行の医療ミステリーは読んでいて面白いけれど読んだ後ちょっと疲れる・・・とか、 後味が悪いなーと感じる事もありますが、こちらは素直に読めて「ほわっ」とした感じになれます。 そう、表紙の絵のイメージがぴったり 私もオペで一週間ほど大学病院に入院していたことがあります。 救急が入るような診療科ではありませんが、それでも先生方は毎日遅くまで院内でお見かけしました。 土日も居らして、一体いつ丸々一日お休みがあるのだろうと思い尋ねたところ 「休みですか? 無いんですよ」と。 そんな医師の日常と葛藤が嫌味やドギツイ感なく読むことが出来て、のんびりと過ごす年末年始にお薦めの作品です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読書] カテゴリの最新記事
|