330983 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

好奇心は放浪中!

好奇心は放浪中!

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

カテゴリ

プロフィール

くまくま15

くまくま15

フリーページ

日記/記事の投稿

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

一日遅れ・・お月見… 花より薩摩琵琶さん

発見日記 エスタ2さん
ぷーたろ本舗 プータロ500さん
猫のあくび 北 猫さん
プレリュード とも4768さん

コメント新着

2006年10月29日
XML
すっごく間が空きすぎて、本人しか覚えていないような企画ですが^ ^;えー、とにもかくにも「ゲルマン人の大移動」でおなじみ、ゲルマン人についてのレポート第3回目でございます。
おもなネタ本は、古代ローマの歴史家タキトゥス(紀元後55年~120年ごろ)の書いた『ゲルマニア』になります……が、本そのものは弟に貸したきり返って来ず(弟は「返したよ!」と主張していますが、あんな汚い部屋ではまったくアテになりません)、ポイントを抜き出してまとめた自作のノートを頼りに書いています。
なので何か間違いがございましたら、『ゲルマニア』をお持ちの方、どうぞご指摘お願いいたします。

ゲルマン人の容貌や体質、服装などにつきましてはゲルマン★レポート(第1回目)を、
地理や経済、結婚制度や適齢期につきましては、ゲルマン★レポート(第2回目)を参考にして下さい。


今日はまず、彼らが信じていたであろう神様についてご紹介します。

古代ローマといえばこの方、クレオパトラとのロマンスでもお馴染みのユリウス・カエサルは、「目で見える、そして恩恵を受けていることがはっきりしているもの(例えば太陽、月、火)を崇める」と書き記していますが、タキトゥスはもう少しすすんで、3柱の神様について述べています。

メリクリウス(ローマ神話の商業の神様で、のちにギリシア神話のヘルメス神とごっちゃにされました)
ヘルクレス(怪力で知られる、もとはギリシア神話の英雄。巨大な水蛇を倒したり、ライオン退治に出かけたりと12の難題を成し遂げるものの、猛毒のぬられた服をうっかり着てしまい、もだえ苦しんだ末、みずから炎の中にとびこんで自殺。これじゃあんまりだという事で?後にゼウスのはからいにより、神様のメンバー入りを果たしました)
マルス(ローマ神話の軍神)

……これらを見たらソッコー、「どこがゲルマンの神様じゃ!!」と突っ込みをいれたくなりますが、全く聞いた事もないゲルマンの神々の名を羅列するより、似たような性質や特徴を持つローマの神々を代わりに据えた方が、読者もすぐイメージが喚起されてよかった……のかもしれないし、そうでなかったかもしれないし、実際の所どうなんでしょうかね~?(って、聞いてどうする!)
もちろん現在では、それぞれに相当するゲルマンの神々が明らかにされていますので、以下、修正版を書いてみます。

メリクリウス=ヴォーダン、またはオーディン(日本人にはオーディンの方がなじみ深いかな?現に私が学生の頃プレイしたファイナルファンタジーシリーズでは、オーディンが召喚できたっけ……馬に乗って、敵を一刀両断するのがカッコ良かったなあ)

オーディンとは、狂う、激怒するといった意味で、おそらく激しい気性の神様であることが推測されます。タキトゥスの記述によれば、ゲルマン人たちはオーディンに対して動物のみならず、人間までいけにえにしたとある事から(他の神々には動物をお供えしていました)、一番エライ神様だったのでは……という意見もありますが、確証がないためハッキリしていません。
タキトゥスがなぜメリクリウスをあてたのかについては、両者がともに商業の守護神という性質をもつこと、しばしば英雄を死に至らしめ死後の世界に運ぶなど、死に深い関係をもつ神様であること等が挙げられます。(ちなみに北欧神話では、オーディンは地上で戦いのあるたびに、ヴァルキューレと呼ばれる武装した戦乙女を戦場に送り、勇敢な死者たちを自分の宮殿、ヴァルハラに迎え入れたと語られています。ヴァルキューレといえば、映画「地獄の黙示録」でおなじみ、高らかで不穏なファンファーレ、ワーグナーが作曲した「ヴァルキューレの騎行」を思い浮かべる方も多いのでは?あれはカッコイイですよねえ~~まさに音楽の勝利!!)

また、ゲルマン人の間では週の第4日目が「オーディンの日」=「Wodan's day」とされており、現在英語の「Wednesday」、すなわち水曜日の語源となりました。


(注)オーディンは北欧神話では最高位の神にあたりますが、北欧神話は「ゲルマン族としてはごく一部の、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、アイスランドなどで、それもだいぶ遅く、九~十二世紀ごろに書かれた詩や物語を中心にして」(山室静『北欧の神話』より抜粋)いるため、ゲルマンの神話として扱うにはやはり無理があるそうなので、ここでも詳しくは紹介しません。
ただし、北欧神話でのオーディンには色んなエピソードがあって、興味の尽きない神様なので、それも知りたいという方は、ウィキペディアのオーディンの項目をご覧下さい。片目ゆえ、かえって凄みのあるダンディーなご老人が出迎えて下さります。


神様ひとり紹介するだけでこんなに時間がかかってしまいました。でも、毎度こんなていたらくですから、イチイチ嘆くだけムダですかね~ってすっかり開き直る私^ ^;

では次回は、残りのお二方にご登場を願いたいと思います。


★今日の参考資料★
いつもお世話になっています→「フリー百科事典ウィキペディア」
現在は絶版のようですが、ぜひ全巻そろえたいのがこれ。たぶん子ども向けだと思いますが、じゅうぶん大人の鑑賞にも耐えます。装丁も地味にステキ♪→筑摩書房「世界の神話」シリーズから山室静『北欧の神話』1982年
弟からもらった本。だからといって『ゲルマニア』の恨みはまた別ですが→『総解説 世界の神話伝説』自由国民社 1992年







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年10月29日 19時17分52秒
コメント(6) | コメントを書く
[歴史ボックス(歴史に関する雑記)] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X