宝塚・宙組「バレンシアの熱い花」「宙 FANTASISTA!!」
「バレンシアの熱い花」(作・演出/柴田侑宏)の初演(1976年)を実は、観ている!初演は、榛名由梨(復習に燃える元軍人)を中心に、瀬戸内美八(子爵)、順みつき(フラメンコのダンサー)と個性豊かな二枚目陣に、小松美保(ジプシー娘)、舞小雪(人妻)、北原千琴(令嬢)の豪華娘役陣であった。特に娘役陣それぞれ見事なあてがきで、非常に魅力的だったのを覚えている。今回の再演「バレンシアの熱い花」は、娘役陣が初演時より見劣りする以上に、大和悠河・陽月 華の宙組新主演コンビのお披露目公演としては、似合わない作品でもある。この作品は、哀愁のある大人のトップコンビで無いと最後の台詞が心に響かないのである。また、歌を超不得手とする大和に、名曲「瞳の中の宝石」が、何とも苦しく、宝塚は、座付き作者を持っているのであるから、できるだけ大和に歌を歌わせないなどのあて書きが必要ではなかろうか。今回の「バレンシアの熱い花」再演では、演出家(中村暁)に、時を経ての再演の場合と出演者の技量によっての工夫を望みたい。物語はこちら主な出演者フェルナンド・デルバレス:大和 悠河 イサベラ(ジプシーの娘):陽月 華 ラモン・カルドス: 蘭寿 とむ(8/17~8/31、9/15~9/30)北翔 海莉(9/1~9/14) ロドリーゴ・グラナドス: 北翔 海莉(8/17~8/31、9/15~9/30)蘭寿 とむ(9/1~9/14) セレスティーナ侯爵夫人: 邦 なつきレオン将軍: 美郷 真也 八雲 美佳 バルカ: 寿 つかさ ルカノール公爵: 悠未 ひろドン・ファン・カルデロ: 七帆 ひかる シルヴィア(人妻): 美羽 あさひ マルガリータ(令嬢): 和音 美桜併演は、コズミック・フェスティバル「宙 FANTASISTA!!」作・演出/藤井大介宇宙に王子が誕生し、その王子が、月、火星、水星、木星、金星、土星、そして太陽とそれぞれの星をめぐるさまが、軽快に演じられて楽しい。特に歌唱においては、エトワールの和音 美桜の美声、ダンスでは寿 つかさの切れのよさが際立つ。北翔海莉の歌・ダンスにおいて著しい成長振りも魅力に富む。本日のきもの:雨模様のため染め大島(単衣)、雨にあわせて傘模様の博多帯をする。大江戸天下祭とかで御神輿に出会う。ぶれぶれのフォト(御神輿の勢いということで)