常連患者様!?
当医療機関では、患者のことを、「患者様」とは呼ばない。どちらかといえば、ご近隣のジジババが多いわけで、親近感を感じる程度のほうが良いのでは、と、「患者さん」と呼んでいる。しかしだ、この親近感ってやつも、ともすれば如何なものか!?トップ(=院長)のいい加減さが患者さんにも浸透しちゃっているのか、予約時間はすっとばすは、医師の指示は守らないは、勝手に診察室に入ろうとしちゃうは(って勝手に入る輩多数)、勘弁してくれ~と思う日常。。。でもって、午前診のみの本日、もう何週間前も前から予約していたインフルエンザワクチン接種希望の患者、あと1時間で診療が終わるというのに、やって来ない・・・。このままでは、すでにキャンセル待ちのみで飛び込みの希望者はお断りしているという状況にあって、大事に取って置いたインフルエンザワクチンが廃棄になってしまうではないかーーー。実は、ご存知ない方のために・・・インフルエンザワクチンというのは、通常成人には1回 0.5mlを接種。(小児はおいといて・・・)しかし、包装は、1箱1ml。。。つまり、1箱に成人2人分が入っているというわけ。さ~て、単純に考えてください。医療機関としては、出来るだけ沢山の患者さんに接種していただきたい、当然1箱1人より、1箱2人のほうが良いに決まっている、出来ることなら2人で来てくれれば嬉しい(ご夫婦での接種は大歓迎)。でも、全ての患者さんが2人で希望されるわけじゃない。さぁ、どうする?当然、予約調整をするわけさ。ペアを組むわけさ。で、今日、ペアの片割れさんが来院し、無事接種完了。なのに、もう1人の片割れさんが来ない!!片割れ患者、某会社からの集団接種で、本来は1回目の接種が終了した患者。なのに、どうしても2回接種を希望された患者。しかも、日時も向こうから指定してきた患者。外人。日本語解からず。当然通訳有り。先週、ここの会社の担当に、念押ししたんだぜ!事務屋:「2回目をご希望の、○○さんですが、12月15日になっております。こちらは午前診療のみとなっておりますので、よろしくお願いします。」担当者:「はい、○○ね。解かりました!」やい、担当者、あんた、解かったって言ったよなぁ!!忘れてねーぞ!絶対忘れてねーからな!こちとらな、毎日毎日、その日の診療が終わるたびに、残ワクチン数と、予約済未接種者数を確認して、出来るだけキャンセル待ちの患者さんに接種をと、頑張ってきたんだ、調整してきたんだ!はっきりいって、今年ほど、キャンセルが出ることを期待したことは無いんだよ!!某患者:「うっかり他で接種しちゃった!ゴメンなさい!」って言われて、助かります~!っていいそうになるくらいな状況だったんだよ。でもなぁ、すでにワクチンを開封しちゃった後で、代理人:「キャンセルします~、っていうか、通訳がすでにキャンセルを伝えたはずですけど。」はぁ?寝ぼけたこと言ってんじゃねーぞー!!そんな話は、うちの職員の誰も聞いちゃいねーしよ!そのふざけた通訳の面よこせってんだ!ぼけっ!!!畜生、来年はここの会社の予約、徹底的に管理してやる、接種予定日に来なかったらキャンセル扱いにしてやるーー!!ふぎいいいいいーーーーー!!!医療機関の涙ぐましい努力って、所詮は患者には伝わらないんだろうなぁ。。。って、ことで、さあどうする?あわや廃棄処分になってしまうかもしれない、インフルエンザワクチン・・・、、、このまま、まだ沢山キャンセル待ちの患者さんが居るというのに、このまま、むやみにあと10数本しかない貴重なワクチンの1本を、廃棄してなるものか!!!そして、キャンセル待ち患者リストを手に、事務屋の時間との戦いが、始まった。。。。とりあえず、電話を掛けてみるしかないじゃないか!まず1人目、でも、確かこのヒト、会社員、、、無理だろうなぁ・・・。。。常連患者さん:「あ、おれ?2分で行けるよ!」ほんとに2分後に、キャンセル待ちの患者さん、登場!!無事、接種終了。ありがとう、常連患者様!今日だけは、「様」と呼ばせて!!