家庭訪問
一昨日・昨日と家庭訪問が始まっている。去年は担任がなかったので行っていないので、2年ぶりになる。もう何回も経験しているので、特に違和感もないしいつもの感覚だ。玄関先で「○○中学校のふです」と言って、中に入る。どうしても上がってほしいというお母さんもいるし、玄関先で座って話すのが当然というお母さんもいる。私は特にこだわらないので、「あがって下さい」と言われたらあがるようにしている。私は、名刺を必ず渡す。そうすると多くのお母さんは「えっ?」と意外な表情をする。「先生から名刺をいただくのは初めてです」と言われる。「いや、先生である前に社会人ですから」初対面の人に名刺を渡すのは、当然のマナーだと思う。子どもの家での様子などを中心に聴くが、一番感じるのは「子どもは、母親の影響を強く受けている」ということである。ものの5、6分話すと、その人の人柄がわかる。それが子どもに100%伝わっているのがよくわかる。子どもに少し問題がある場合は、必ず親にも問題がある。私は、半人前以下の親なので決して偉そうなことは言えないが、親の姿勢や態度っていうのは子どもにとってとてもとても大きなものだということがよくわかる。私のいつも書いているクラスニュース(なかなか時間がなくてHP上に書き込めない)をとても評価してくれる親が多い。「学校の様子がとてもよくわかります」「あれをきっかけにして会話が始まります」と言ってもらえるのはとてもうれしい。それから、親の年齢が若い。クラスは32人いるが、私より年上の母親はたった1人だけだ。一番若いお母さんが30歳。32歳もいる。35歳から42、43歳がほとんどである。35歳以下といえば、私の教え子の年代だ。新任から2、3年ぐらいまでは、100%、私よりも年上で「大阪のおばちゃん」という人ばっかりで、ペコペコしていたのに、いつのまにこうなってしまったんやろう・・・とふと考えた。思えば、新任から10年間ぐらいは「ほとんど年上」で15年目ぐらいからは「ほとんど同世代」になって、20年を越えると「ほとんど年下」という感覚になってきた。別に歳は関係ないけども「あぁ、俺も長いことやってんねんな」と思ってしまった。私が30歳ぐらいの時、同じ学校に尊敬するI先生(当時50歳)がいた。I先生がよく「オカンに意見しといたらんなあかん」と言っていた。その当時の私は、保護者に意見するなどとんでもなかったけども、今になってみてI先生の言っていたことがよくわかる。家庭訪問の時でも、なんとなくピントがずれたようなことを言っていた若い母親がいたので、「今度言ってやろう」という気持ちになった。私は「子どもをつかんでいる」ということについては自信を持っている。保護者をこちらに向かせるのは「まず子どもをつかむこと」なので、これからもできうる限りのことをやっていきたいと思う。