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カテゴリ:歴史と文学
女性の教養は 一に習字、二に楽器、三に和歌 とは、これ枕草子第二十段から。 小一条の左大臣藤原もろただ(漢字変換出来ず)の姫君で、後に村上天皇の女御にあがった姫君は、娘時代に父の大臣から、 まず第一にお習字を習いなさい、第二に、七弦の琴を誰よりも上手に弾けるようになりまさい、そして古今集の歌全20巻暗記なさい と、いわれてたんですね。 それを知ってた帝は、物忌みの日(陰陽道で、災いを避けるために家にこもって、オタク族と化す日)に、古今集を女御の部屋へ持っていって、几帳を立てて、座ります。 女御 え、なに? どうしちゃったの~? 帝 今からボクが質問するからね~、ちゃんと答えるんだよ 女御 ・・・・・・・・・・・・ 帝 では、いきます第一問、 女御 (え、あたしをテストするつもりぃ? 間違ったらどうしよう、一応ちゃんと覚えたんだけどさぁ。や~ねぇ~、恥かいちゃうんじゃん) 帝 おい、そこのカワイ子ちゃんたち(女房のこと)、碁石をもっておいで。勝ち負けを数えてくれ。 女御 ・・・・・・・・・・・・・ねえ、あなた、そんなことより、夫婦って他にすることあるんじゃないのぉ~(と言ったかどうかは、不明。多分、言ってない) そんなこんなで続く、問答 女御 (えらそぶって、最後まで歌を言うのは避けなくっては) 帝 (今まで全然、間違ってないぞ、すっげぇなぁ) で、 とうとう10巻まで、いってしまいます。 女御、帝 ・・・・・・もう、やめよう。休憩しよう・・・・・ で、夜。 帝 お~い、続きをしようよ 女御 あなた、昼間やったじゃん。もういい加減にしてよ。夜なんだからね。それこそ夫婦は、他にすることあるでしょう!(と言ったかどうかは・・・・・・・) 結局、朝まで続いた。何が?って、問答だよ。 その間、女御のお父上の大臣は娘が失敗しないように、一晩中祈りつづけたらしい・・・ 皆様、ご苦労さんでした。
ところで、その古今和歌集からひとつ
紫のひともとゆゑに武蔵野の 花はみながら哀れとぞ見る 表面上の意味 たった一本の紫草のために、それが生えてる武蔵野の草が全部懐かしく思える 本当の意味 たった一人の愛おしい女性のために、その人と縁(ゆかり)のある人々がすべていとおしく思える。(坊主憎けりゃ・・・・の逆?) それにしても日本人の感性って、本当に素晴らしい やっぱり違うよ、欧米人と。 この素晴らしい繊細な日本人独特の感覚を、大事に持ち続けて欲しいと願う、姫ババアでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.09.26 18:41:23
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