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カテゴリ:マルクス

人間が気付いたということは自然が気づいたということであり、気づかしめたのは自然それ自体の進化である。

 これは、熊本在住の著作家である渡辺京二という人の 『なぜ今人類史か』 という本の一節である。この本はもともと20年ほど前に、葦書房という福岡の小さな出版社から出ていたのだが、今度洋泉社というところから新しく出たということを、偶然、世界経済を読む~共認経済学へようこそというブログで知った。

 この本は原本が出たときに読んだ覚えがあるのだが、その後どこかへいってしまって今は手元にない。

 似たような言葉だが、というよりも、たぶんこの本の著者の渡辺京二に示唆を与えた言葉ではないかと思うのだが、「人間が自然を認識するとは、自然が人間によって自分自身を自覚するということなのである。」 というような言葉をどこかで読んだような記憶がある。

 たぶん、『資本論への私の歩み』 などで知られる梯明秀の自然弁証法に関する著作ではないかと思うのだが確かではない。梯明秀という人は、もともと西田哲学系の人であるが、この系統からは、戦前の戸坂潤、三木清から、戦後の梅本克己や真下信一などまで、多くの人が出ている。

 ところで、上の言葉が気になって、ちょっと調べていたら、どうやらシェリングの自然哲学に源流があるらしいことが分かった。ということは、さらにヤコブ・ベーメに代表されるようなドイツ神秘主義にまで遡れることになるだろう。

 ドイツ神秘主義思想がシェリングやヘーゲルらに影響を与えていることは常識であろうが、それはさらにマルクスの唯物論にもなんらかの影響を及ぼしているように思える。

 たとえば、ごく初期の著作である 『神聖家族』(一部はエンゲルすらが書いている)には、「つまり、たんに力学的および数学的な運動としてだけでなく、さらにそれにもまして物質の衝動、生気、緊張としての――ヤーコプ・ベーメの表現をかりるならば――物質の悩みとしての運動がそうなのである」 という一節がある。

 ビルやダムの建築工事が終了すると、足場は取り払われ、基礎である土台も見えなくなってしまう。経済学研究に没頭した後期のマルクスは哲学的な議論をしなくなったけれど、彼の思想の根幹には、ヘーゲルだけでなくそれ以前の様々な思想が流れ込んでいる。

 思想というものも工事と同じで、たぶん、目に見えるものを目に見えたままにしか受け取らないところから、その骨化も始まるのではないかと思う。いろいろ、知りたいこと、調べたいこと、読みたい本はいっぱいあるのだが、なにしろ時間が足りない。困ったものだ。






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Last updated  2009.09.26 17:15:41
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