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カテゴリ:雑感
朝青龍がうつ状態にあるというニュースで思い出したのは、アルプスの話をすることをクララの家庭教師のロッテンマイヤーさんに禁じられて、夢遊病を発症したハイジの話。アニメが最初に放送されたのは1974年だそうだから、たぶん子供が小さいときに再放送で一緒に見たのだと思う。むろん、朝青龍はハイジと違って、いちおう大人なのだけど。 朝青龍に対する好き嫌いはもちろん人それぞれだろうし、個人の自由というものだが、この人の魅力は、やはりモンゴルという大草原の国で育った、野生児というか自然児というか、ようするに、良くも悪くも子供のように天真爛漫なところにあると思う。 それにしても分からないのが、協会の処分だ。ひじの怪我については、協会も認めているみたいだし、となると処分の理由は、無断でモンゴルに帰国したことと、怪我をおしてサッカーの親善試合に出たことなのだろうか。とすれば、二場所の出場停止と減俸、謹慎という処分は、どう見ても重すぎるように思える。 いまや、外国出身の力士は幕内のほぼ三分の一を占めているのだそうだ。朝青龍、白鳳などのモンゴル出身者のほかに、ブルガリアから来た琴欧州、エストニア出身の把瑠都、かのスターリンの故郷であるグルジア出身の黒海、ロシア出身の露鵬など、実に多士済々である。 こうなってくると、「相撲は日本の国技である」 などという看板をただ掲げているだけでは、すまないだろう。外国から来た力士に日本の文化や伝統を教えるのはもちろんいいことだが、それは彼らに母国を捨てて日本人になることを強要することではないはずだ。 彼らの活躍のおかげで、彼らの出身地であるモンゴルやブルガリアでも、相撲に対する関心が高まっているそうだ。なにも、外国の文化を大相撲に取り入れろとは言わないが、相撲に対する彼らのそういう貢献も、もう少し認めてやってはどうだろうか。 なんだか、今回の処分を見ていると、白鳳が横綱になり、琴光喜が久し振りの日本人新大関になったんで、おまえ邪魔だからしばらく引っ込んでろと言っているみたいで、ちょっといやな気がする。日本人はつごうのいいときだけ外国人を利用して、邪魔になったらポイ捨てにする、みたいな評判がたたなければいいのだけれど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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