カテゴリ:試験前の追い込み
IV-6 答え1
植物を利用した環境修復は ファイトレメディエーション phyto remediation といい、植物が根から養分を吸収する能力を利用して、土壌や地下水から水溶性の化学物質を地上部に吸い上げる。一般に重金属は根から吸収される。一方NOxは吸収されて葉細胞内で同化作用が行われる。 モエジマシダによるヒ素の浄化、稲によるカドミウムの浄化などが知られています。 ファイトスティミュレーションは根から分泌される酵素などによって根圏微生物群により有害物質を無害化・促進する働きのことです。 怖いですねー。日本は火山国なので、元々土壌中のカドミウム濃度が外国よりも高めなのですが、そこで稲を育てて米を食べるっていうことは、カドミウムのファイトレメディエーションを大々的にやっているのと同じなんですよ。但し、米の場合には表面部分にカドミウムが多いので精米すればかなりカドミウムの摂取は抑えられます。コメに関してはCODEXの動向を追跡しておくといいみたいです。 レメディエーションremediationというのが環境修復という意味であることを理解していれば解ける問題です。バイオレメディエーションに関する問題はH19年度も出題されているので、要注意です。 ファイトレメディエーションについて http://thesis.ceri.go.jp/center/doc/geppou/chishitsu/00160140701.pdf IV-7 答え4 細胞周期はG1期(DNA合成準備期)にはじまり、S期(DNA合成期),G2期(細胞分裂準備期)を経てM期(細胞分裂期)に至り、G1期に戻るという一連の細胞の分裂サイクルである。 M期は更に前期,中期,後期,終期に分けられる。 それぞれ前期には染色体の凝縮、中期に核膜の消失および紡錘体の形成、後期に染色体の分裂、終期に核膜の再形成、細胞質分裂が行われる。 IV-8 答え5 TCAサイクルは別名クエン酸回路とも呼ばれる好気呼吸の一過程としてミトコンドリアで行われる生化学反応回路である。 TCAサイクルはアセチルCoAを始まりとしてクエン酸,cis-アコニット酸,イソクエン酸,オキサロコハク酸,α-ケトグルタル酸,スクシニルCoA,コハク酸,フマル酸,L-リンゴ酸,オキサロ酢酸と反応が進み、最後のオキサロ酢酸がアセチルCoAと結合してクエン酸を生成するというふうに反応が循環する。 また、この反応により、アセチルCoA1分子あたり1分子のGTP(植物,原核生物はATP),3分子のNADH,1分子のFADH2,2分子の二酸化炭素が生成する。 IV-9 答え2 wikiのジョージ・ケーラーより 免疫制御機構に関する理論の確立とモノクローナル抗体の作成法の開発により、ニールス・イェルネ及びセーサル・ミルスタインと共に1984年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。 関連として、分子標的医薬品になりうる抗体医薬品が挙げられます。中外薬品さんのサイトに解説がありました。 http://www.chugai-pharm.co.jp/ourbody/antibody/antibody_p09.html IV-10 答え1 ペプチドグリカンは真正細菌の細胞壁の主成分であるペプチドと糖からなる高分子である。ペプチドグリカン層の厚さは菌によって異なり、グラム陽性菌は20~80nm、グラム陰性菌で7~8nmになる。 クロラムフェニコールは細菌のタンパク質合成を阻害し、ペプチドグリカンは ペニシリンなどのβ-ラクタム系抗生物質によって合成が阻害される。 1、○ 2、× ペプチドグリカン層の厚さはグラム陽性菌で20-80 nm、グラム陰性菌で7-8 nmで陽性菌の方がはるかに厚い。 3、× パン酵母は真正細菌ではないのでペプチドグリカンはではなくβ1-3グルカンが細胞壁に含まれる。 4、○ D-アミノ酸を含む。 5、× 生合成はペニシリンに代表されるβ‐ラクタム系抗生物質が阻害する。 wiki ペプチドグリカンを参照した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.03.30 10:06:31
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